売上と粗利益を簡単に上げるサイレントセールスマンを創る POPの力と基本原則を知る
皆さんは、スクワットの正しいやり方をご存知でしょうか?
そうです。筋トレのあのスクワットです。
「両足を肩幅程度に広げ爪先を前に向けて、土踏まずを地面にしっかり付ける感じで。背筋を伸ばしお腹を凹ませる。顎を引いた姿勢で膝を曲げます。そしてその時、膝が爪先より前に出ない様に・・・。」(コーチのアドバイス)
このやり方ことを知って行うスクワットと、今まで私がやっていたスクワットでは、効果が全く違うことを先日ジムのコーチに教えてもらいました。
販売戦略を練るうえでも、これと全く同じことが言えます。
マーケティングの基本をしっかり押さえて実践することが、結果を大きく変えることになります。
過去の記事で、レイアウト、フロントエンドとバックエンド、コピーライティング、USPなどの意味と重要性、そして実践方法について説明してきましが、どれも業績を向上する上でとても重要な原則です。
そして、実際に売場を作るときに知っておきたい重要な原則、それが“売場づくりの4P”です。
売り場づくりの4Pとは、
1.商品(製品)または、企画テーマ(Product)・・・ 何を売るか?
2.展開場所(Place)・・・・・・・・・・・・・・・どこで売るのか?
3.販促活動(Promotion)・・・・・・・・・・・・・どのように売るのか?
4.価格(Price)・・・・・・・・・・・・・・・・・いくらで売るのか?
のことです。
また、レイアウト、フロントエンドとバックエンド、コピーライティング、USPに深く関わることであり、売場の実践でその効果を最大化させるという考え方です。
※過去の記事を参照
【2016年11月号】 売れる、そして稼ぐ、店舗レイアウト
【2017年 6月号】 フロントエンドとバックエンド「儲けの仕組み」をつくる
【2017年 7月号】 「売れてしまう」 仕組みをつくる、コピーライティングの技術
【2017年 8月号】 マーケティングで重要なUSP
マーケティング・ミックスを売場で応用して実践
マーケティングの4Pとは、製品開発(Product)や価格設定(Price)、流通チャネルの選定(Place)、そして、イベントやキャンペーン、各種広告などのプロモーション(Promotion)のことです。
この4つのPをミックスして、ターゲット市場に対して、売上拡大のためのマーケティング(売れる仕組み)をつくり上げていきます。
これを、売場づくりに応用して実践するのが、“売場づくりの4P”です。
1.何を売るか?
2.どこで売るのか?
3.どのように売るのか?
4.いくらで売るのか?
これらを効果的に組み合わせて売場づくりを行います。
そして、基本的には安売りをしないで実行していくのです。
商品(サービス)または、企画(PRODUCT)
ここで言う商品とは、基本的に売上高が大きい重点商品(アイテム)や重点企画(カテゴリー)というものを指します。
その他、お客の利便性を追求した新規導入商品なども顧客の支持を得て、売上を大きく伸ばす可能性が高いと言えます。これらの商品群もこれに当たります。
重点商品とは、野菜のトマトや塩干の塩鮭など、部門や各種カテゴリーの中で、年間(または一定期間)でトップクラスの売上を上げる商品群のことを指します。
一方、重点企画とは、バレンタインデーやクリスマスなどや、乾麺やつゆなどの関連品を含むカテゴリーなど、その時季(日)に売上高の高い商品群を指します。
基本的には、お客からの支持の高い商品群となりますので、これらの売上の伸びは、部門や各カテゴリーの売上高に大きく関わることになります。
そして、売上を拡大する上から重要ポイントは、品揃えの充実と欠品をさせないことです。
展開場所(PLACE)
展開場所とは、店舗レイアウト上、通過率の高い場所(マグネット)のことを言います。
基本的に主通路に面するゴンドラエンドや平台エンド、催事用のステージなどのことです。
お客の支持の高い重点商品(カテゴリー)を、何処で展開するかで、その売上高は大きく変わります。
ですからここでの重要ポイントは、通過率と視認率の高い場所(マグネット)で重点商品(カテゴリー)を売場展開し、お客の接触率を上げるという仕掛けをするということになります。
<各種マグネットでの展開・事例>
① 母の日・ワイン売場(主通路沿い)
② コストコ・フェア(主通路中央)
③ ハロウィン(柱周りステージ)
④ 乾麺関連 (主通路中央)
⑤ みかん・小型店(店頭平台)
⑥ みかん・中型店(店頭壁面平台)
⑦いちご・大型店(店頭第一平台)
⑧いちご・小型店(店頭第一、第二平台)
販促活動(PROMOTION)全般
重点商品(PRODUCT)とその展開場所(PLACE)で売上高は変わると説明しましたが、結果を更に最大化するために、あらゆるマーケティングの手法を使います。これがプロモーション(販促活動全般)です。
新聞の折り込みチラシは勿論。SNS、メールマガジン、ダイレクトメール、POPなどの媒体の活用や、試食販売や各種イベント企画など複合的に行うことによって、効果を高めるのです。
ここでの重要ポイントは、商品の持つUSP(Unique Selling Proposition:独自の売り、強み)をお客に対して、(営業マンの代わりとなる)POPや、販売者や生産者からの直接的な説明で明確に打ち出すことです。
また、同時に商品の持つ機能的な価値以外にも、楽しい、面白いなど、“情緒的価値”を売場で打ち出すことも重要になります。
今まで「売る側」の論理だけで組み立てられたさまざまな『売る』仕組みを、「買う側」の視点で捉えて『売れる』仕組みに新たに作り上げるという意識が求められます。
① トマト売場
② 価値情報POP(特徴、こだわりなど)
③ 糖度表示(全品)、糖度比較表
価格(PRICE)
ここで言う価格(PRICE)は、基本的に絶対価格ではなく、相対価格を考えます。
販促活動(PROMOTION)で、製品の品質や特徴、こだわり、使い方などを提案して、製品の持つ価値を十分に引き出し、製品の付加価値を上げていくことによって、魅力ある“商品化”を行うことが重要なポイントです。
ターゲットお客にとっての価値ある情報提案で、購買決定に繋げてもらうのです。
つまり価格ではなく、価値に重点を置くという考え方です。
そうすることで、販売側の価格決定力を高め、値入れを柔軟に設定することが可能となります。
このことにより売価をアップさせられることに繋がり、結果的に粗利益は拡大していくのです。
・・・・・・つづきは・・・・・・
・“売場展開計画書(4P計画書)”を作る
・ 客数を増やさずに売上を上げる!
こちらからご覧ください ⇒ 商人舎magazine9月号・Web版
※商人舎Magazineは、『月間・商人舎』の購読契約が必要です。
『スーパーの営業戦略』 その他の参考記事
⇒ スーパーの営業戦略
業務改善の多くの 『成功事例』 を紹介しています。
⇒ 業務改善事例
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★