業績を飛躍的に拡大させるために、原理原則を学べ!
2月28日、月末にクライアント(指導半年目)へ訪問しました。
オーナーと話しているときの一言です。
「1月、2月の月末は、大変です」
中小企業のスーパーの経営者であれば、多くの人が経験していることでしょう。
それは、資金繰りです。
12月は、年間で1番か2番に売上高が大きくなる、いわゆる『稼ぎ時』です。
ところが、年が明けて1月や2月になると、営業日数や12月の反動で、売上は低い店舗が殆どです。
支払いサイトが、月末締め、月末払いの会社であれば、単純に支払いのための現金が足らなくなる可能性が高くなります。
勿論、会社の収益力が高ければ問題ないのですが、営業利益率が低かったり、12月に思うような売り上げを伸ばせなかったりすると、それが顕著にこの時期表れます。
■ ダメな会社は、目先の売上を追っている
「○○君、しっかり粗利出してや~・・・」
オーナーは、チーフのハッパを掛けています。
しかし、そもそもこれが間違いです。(このクライアントの場合は)
自転車操業をやっていると、1月、2月、9月末など、度々支払いのための現金が足りなくなります。
これが、繰り返されているので、資金繰りのために売上や粗利益が欲しいと思うのは、当たり前のことです。
しかし、この考えで行動していると、一生その状態から抜け出すことは出来ません。
ましてや、スーパーに限らず、ドラッグストアやディスカウント・ストアが商圏内に出店してくれば、それどころではなくなり、会社の存続もままなりません。
本当に考えなければならないのは、営業利益率や経常利益率です。
キャッシュフローが回らずに、黒字倒産の会社もあることは事実ですが、一時的に売上で資金繰りが解消されても、根本的な解決にはなりません。
■ 目的を営業利益に置くことの重要性
何を目的(戦略)にするかによって、それを達成するために行動が変わります。
下の表を見ていただければ、お解りいただけると思いますが、
①売上だけを目的にしている場合、在庫もロスも、作業効率も投入人時も問題ない
②粗利益を目的にしている場合は、在庫やロスは、重要な要素となるが、作業効率や投入人時は問題ない
一方、
③営業利益を目的にした場合は、在庫もロスも、そして、作業効率も投入人時(人件費)もすべて重要な要素となる
のです。
何処に「目的を設定するのか」「目標をどのレベルに設定するか」ということで、取るべき行動は変わるのです。
営業利益率の低い会社は、殆どの場合、この①や②に焦点を当てて行動しています。
だから、儲からずに、資金繰りに振り回されるのです。
■ 目標を変えて、正しい行動を取ること
「社長、それが間違いです」
「考え方とやり方を変えましょう」
「方法は、幾らでもあります」
私は、「○○君、しっかり粗利出してや~・・・」と、
社長がチーフに掛けた言葉に対して、ストップを掛けました。
・無駄な在庫を減らすこと
・それによって、無駄な作業や商品ロスを減らす
・結果的にムダな人時を減らすこと
・お客に提供する商品の鮮度を上げること
・作業改善を行って、楽に早くできるようにすること
・個人個人のスキルアップ計画と1年後の目標設定をすること
などの基本的なこと。
そして、
・新規性のある商品を仕入れて販売すること
・そのための営業POPや試食販売などに時間を投入すること
・結果的に、見慣れた(見飽きた)代り映えのしない売場を無くすこと
・楽しい、面白いと言った、創造的で情緒的価値を感じる企画(商品)を提供すること
など、お客が悦ぶことにフォーカスして行動することです。
■ コンセプトとリーダーシップ
更に、
・コンセプトをしっかり持って行動すること
ex.地域一番の鮮度を提供する
ex.美味しいと言ってもらえる商品を提供する
・そのための行動指針(戦略)を紙に書き上げ、共有化すること
・そのことについて、具体的行動計画を立てること
・これらのことについて、メンバーでアイデアを出し合うこと
などです。
そして、何といっても、
・社長や店長が、日々の現場の改善活動を小まめに見てあげて、フォローすること
・そのこと以外の、「どうでも良いこと」に時間を使わないこと
です。
「言っているんですけどね~ッ」は、日々現場をフォローしていない、怠け者のリーダーの口癖です。
店舗は、店長で決まります。会社は、社長で決まります。
その店長や社長の、重要な仕事は、現場を良く知り、確実にフォローしてあげることです。
これが、リーダーシップなのです。
現場を離れた会議では、問題発見も、その解決も、現場で見て、話して行うことに対して、数パーセントも実現出来ません。
小さい会社の強みは、ここに有るのです。
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