スーパーの売上を上げる8施策まとめ 買い上げ点数を上げ、客単価向上を目指せ
「クリスマスは、百貨店やGMS(総合スーパー)、専門店のもの」と考えている、スーパーマーケットのオーナーやバイヤーが意外に多い。
しかし、コンセプトを持った効果的なプロモーション計画を実行すれば、大きく売り上げを伸ばすことは十分可能だし、実際結果を出しているスーパーは多い。
目次
私のクライアントの中には、片田舎のスーパーマーケットでも、大きな成果を出してくれている店舗は多い。
品揃えや売場づくりを工夫し、売上を伸ばしている。そして、それ以上に粗利益を確実に拡大している。
また、女性社員の積極的なクリスマス企画への参画により、その担当者のスキルアップと潜在能力の引き出しに成功して、人財育成にも大いに役立っている。
クリスマスなどの企画には、ハッキリ言って、男性社員では役に立たない(場合が多い)。
明確なターゲットの設定と実行計画が成功のカギ
企画を成功させるためには、明確なターゲットの設定が重要です。
「クリスマスを子供達と楽しみたい」と思っている顧客層がメイン・ターゲットということになるでしょう。
スーパーマーケットの場合、対象顧客は、幼稚園、小学校低学年の子供を持つ母親や祖父祖母、そして、ママ友でしょう。
特に、ホームパーティーを盛り上げるための食材では、肉類や寿司、サラダやデザート、飲料やワインなど対象アイテムは多岐にわたります。
そして、意外に取り組まれていないのが、部屋を飾り付ける小物雑貨類です。
今まで取り組んでいなければ、単純に売上を伸ばし、客単価アップが大いに期待できます。
また、これらの商品は、「楽しく部屋を飾る」ということにも関係しますから、早めの仕掛けで売上拡大が期待できます。
コンセプトと、それを実現する活動が売上を押し上げる
クリスマスやバレンタインなどの販売企画は、
単に商品を売る(商品価値の提供)ということではなく、『体験を売る』(情緒的価値の提供)という考え方(コンセプト)を持って計画にあたることが重要です。
・「可愛い」
・「楽しい」
・「美味しい」
・「嬉しい」
という様に、顧客が売り場で、そして、家庭(パーティー)で『体感』『体験』してもらうということが、重要なポイントになります。
また、売場作りを行う販売側の社員も、販売計画や仕入れや商品化、そして、売場づくりなどに於いて、『大いに楽しむ』ということが、企画を盛り上げる重要なポイントでも有ります。
「可愛い」や「楽しい」など、女性の感性を生かしてもらうことで企画は盛り上がります。
そのためには、仕入れる商品や商品化自体をこれまでのやり方から変える必要があります。
ブーツやローストチキン、どこにでもあるメーカーのケーキだけでは、ターゲットの期待に答えられません。
この場合、『ターゲットの期待を超える商品やサービスを提供』するということを考えて行動することが、成果を確実に大きくすることに繋がります。
輸入品食材や菓子、チョットお洒落なこだわり品。
子供たちには、シャンメリーはキャラクターのイラスト入り。
お母さんやおばあちゃんには、お洒落なワインやチーズ、おつまみなどにもこだわりたいものです。
店内加工の商品化においては、
テーブルを華やかにしてくれるカットフルーツや、時間を節約してくれて、食材を豊富に取り入れたカットサラダ。
ローストビーフなどのお肉料理、オードブル、ピザ、サンドイッチ、寿司と、
女性社員の意見を大いに取り入れて、楽しさを倍増させます。
科学的に売場を変える・・・考え方
売場作りでは、『楽しいクリスマス』をコンセプトに、陳列演出を行います。
ここでも、女性の感性を十分に引出してもらい、売場に反映させましょう。
論理的には、関連購買、想起購買、衝動購買の考え方を取り入れて売場作りを行います。
飾り付け用品、主食、主菜、デザート、お酒とおつまみという様に、部門の垣根を超えて、お客目線で対象アイテムの(用途)関連陳列を徹底して確実に行います。
また、買い忘れがないように、小物のアイテムも関連陳列を徹底して、「あッ、これも買っておかないと・・・
」と気付かせる想起購買に繋げる仕掛けを充実させます。
陳列演出力とバナーやPOP(サイレント・セールスマン)で、お客の売場の視認率、立寄り率を高めて、衝動購買を手伝います。
当然のことですが、効果を最大化するためには、売場設定を、通過率、視認率の高い主通路に設定することは絶対です。
プロモーションを組み変える
ママ友同士のパーティー。(2023年は、15日の土曜日から25日までが想定される)
家族が揃ったホームパーティー。
などを想定しての販促活動が効果を大きくします。
先述したように、部屋を「楽しく飾り付ける」雑貨類の売場展開は、少し早すぎるぐらいがターゲットの潜在意識を刺激して購買に繋げられるでしょう。
情報発信方法としては、
『楽しさ』や『美味しさ』など、情緒的価値。
そして、『簡単・便利』という機能的価値を前面に訴えて、新聞折り込みチラシや手配りチラシを主体に、メールやSNSなどの媒体を最大限活用して早めの仕掛けを行うことが重要です。
また、数量限定や希少価値などを訴えた限定品(条件購買)の店内予約なども効果的でしょう。
このように、『美味しい』『楽しい』『簡単便利』などの対象商品は、マーケティングのバックエンド(利益確保商品)としてあるのですが、この時季の企画は、十分にフロントエンド(集客・来店動機)にも成りえます。
ただ、競合店対策も考える必要がある場合は、特に、たまごや野菜など、支持率の高いアイテムの低価格をフロントエンドとして使うことは、当日の来店客数を一人でも増やす意味から、大変重要です。
このときばかりは、「ちょっと贅沢したい」という、期待を超える商品やサービスを提供することが、新たな売上をつくり、大きな利益を生むのです。
「小さい子供と楽しく過ごすことが出来るのは、今だけ・・・」
価値を創造する・・・。
正に、ターゲット顧客の「潜在ニーズを掘り起こす」マーケティングの実践スキルが求められる。
最後に、実践的マーケティングの重要ポイントについてお話しします。
単に、商品を売るということだけではなく、『体験を売る』と先述しましたが、
商売の基本は、「お客の気付いていない何か?」を伝えてあげることでもあります。
子どもたちの親は日々忙しく働き、ついつい形式的になってしまっていたりするクリスマスのイベントでも、子供たちにとっては、とても大きなイベントです。
そして親にとっても、
小さな子どもたちと、「今の時間を楽しむことは、正に今しかない」のです。
その体験をできるのは、子供たちが小さい、ほんの数年だけなのです。
楽しい思い出を創れるのは、今しかないのです・・・。
過ぎてしまえば、二度と戻ってはきません。
そのことを、お父さんやお母さんに教えて、「貴重な思い出を創ってあげる」ことも、私達プロの商売人の使命です。
その為には、それを分かりやすく正しく伝える言葉(売場)が必要になるのです。
あなたのお店では、お客にそれを伝えていますか・・・?
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