売上を“10倍”にする会議 スーパーの生産性を簡単にアップさせる1つの方法!
元気のいい会社の共通点に、コミュニケーションの良さがある。
誰もが自由に意見を言い合い、
良いアイデアが出たら、素直にスピードを持って取り組んでみる。
失敗したら、改善方法をみんなで話し合う。
当たり前のことではあるが、出来ていない会社は多い。
情報の習得スピードの変化
近年、お客の情報の習得スピードが早い。
パソコンやタブレット端末、特にスマートフォンの普及により、適時自由に情報が取れるようになった。フェイスブックやラインのような使い勝手の良いアプリの普及がその要因であろう。
友達や仲間同士の情報のやり取りは、その量と伝達スピードが飛躍的に増し、トレンドやなどの情報の相互伝達が(良くも悪くも)確実に早くなっている。
特にスーパーマーケットは、女性従業員の割合が高い。 ひとりの女性として、母として、主婦として、そして、地域コミュニティーの一員として、多くの情報を持っている。
当然のことながら、友達同士の情報交換は半端ではない。
おじさん(男性)は、分かっていない
現場で男性陣は、一部の人を除き、朝から晩まで仕事をしていて、(私の経験では)競合店やメディアの情報収集などにあまり時間を投入していない。
当然であるが、家庭や地域で起こることとなると、その情報量は極端に少なくなる。
しかし、スーパーマーケットという業態は、その生活者の真ん中に位置している。
そして、来店客のほとんどは女性である。
“商品を購買すること”自体で満足していた時代はとっくに過ぎ去り、商品を買うことによって得られる、“心の豊かさ”(どの様な良いことが有るか)に消費者の期待は移っている。
工場で作られた製品を仕入れて、売り場に並べるという、機能的価値の提供だけでは、お客は満足してくれない。
となれば、お客様のニーズを読み取り、それに対応した商品やサービスを提供して売上を伸ばすためには、単純に目の前にいる多くの女性(従業員)に話を聞かない手は無い。
効果を出した事例
では、実際のクライアント先であった事例をご紹介しよう。
一例目は、田舎街のスーパーマーケット。和日配の女性パート社員に、クリスマスの企画を任せた。
彼女のそれまでの日々の主な仕事は、定番の発注と品出しである。それが何年も繰り返されていた。
店舗は、価格競争も年々厳しくなり、コモディティ・グッズの販売だけでは、業績は先細りするだけである。
それを回避するための新たな品揃え戦略ということで、輸入菓子を中心とするクリスマスの提案をすることを社内で決定した。
ただ、ここで問題になることが、誰に担当してもらうかということである。
今までは、単純に菓子の担当者(ベテラン男性社員)が引き続き行うのが慣例になっていた。
が、しかし、将来的なことと、従業員のスキルアップを考えて、思い切ってこの女性パート社員に任せることになった。
展示会の視察、仕入れ、陳列演出。POPの作成など一部応援も有ったものの、ほぼ全体を一人で取り仕切って行った。
結果は、大成功。地域のお客様にも大好評であり、バレンタイんやハロウィーンなどの企画は、店舗の重要企画に育っている。
二例目は、改装計画に入った店舗。
チェーン店で開発チームも有る規模の会社。
(女性の参加がない)計画案を聞いていると、商圏がどうのこうの。競合店がどうのこうの・・・。挙げ句な果は、こんな売り場をつくります。というもの。
そこには、お客が存在していない。
「女性の声を聞いたのか?」と尋ねると、NO、全くである。
顧客を真に理解していない男が、頭数を揃えても、今の女性顧客のニーズには満足に答えられない。(と私は思う)
私は、女性従業員全員(テナントも含む)に質問をすることを実行してもらった。
中身は単純である。
「あなたが、この店の不満に感じることは何ですか・・・」
「 〃 、 〃 の好きなところは何ですか・・・」
という単純なものであった。
答えの多くは、
「トイレが汚い」「 〃 暗い」が圧倒的多数。
つづて、
「従業員の接客が悪い」
「品揃えの変わり映えしない」
「店内が暗い」
という様なものである。
ちなみに、会社の改装計画にトイレは計画されていなかった。
マーケティングの根幹は、『快の醸成』と『不快の解消』である。
この事例でも、女性の意見を取り入れることの重要性が証明されたのである。
仕組みにする
以上の様な事例を踏まえ、女性の視点を理解し、その力を活用させて貰うことが、今後スーパーマーケットの店舗運営では、非常に重要であると思う。
そして、販売計画、スキルアップ計画、人事制度など、社内の仕組みとして運用することが、会社の強みとなってくることは間違いないと考える。
勤続5年、10年というベテラン女性従業員が、品出しや清掃などの単純作業で時間を消化してしまっていては、あまりにももったいない。
人は、“費用”では無く、“資産”なのだから。
どちらにしても、使う側の能力に掛っていることも事実であり、重く受け止めてもらいたい。
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