ハロウィーンと生産性

新谷千里

新谷千里

テーマ:スーパーの営業戦略

10月に入り、確実に秋の気配を感じるようになってきた。
また、短い秋になるのだろうか・・・。

この時季スーパーマーケットの売り場では、秋の味覚のフルーツや秋刀魚などが売場を活気づけてくれる。鮮度感や陳列演出力の差はあるものの、多かれ少なかれ売り場が出来上がっている。

しかし、この時季、店舗によって大きな差が出るのが、ハロウィンの売り場である。
全くと言っていいい程何もやられていない店もあれば、大々的に展開している売り場もある。

やってないから悪いということではない。

ただ言えることは、新しいチャレンジをしているか、していないかは感じ取ることができる。
そして、今やお菓子関係のイベントとしては、クリスマスやバレンタインデーに続く、大きなイベントに育ってきている。これをものにしないことは、余りにももったいない。

私のクライアントでは、多くの店舗でハロウィンの売場作りに力を入れてもらっている。

SYハロウィーン
           初めてチャレンジしたチームの売場

SMハロウィーン1
           日配担当の女性パート社員の作品

重要なことは、その主役はパートタイマーの女性従業員であるということである。
幼稚園や小学校低学年の小さな子供を持つ母親であったり、それを卒業した少しベテランのお母さん達だ。完全に売場作りを楽しんでいる。
そして、これは都心の店舗だけの話ではなく、片田舎のスーパーでも果敢にチャレンジしてもらっている。

多くの場合、仕入れの段階から自主的に行い、自分で責任を持って企画を立てている。ハッキリ言って、ここで、おじさんは参加しない方が良い。自信のないパート社員に、アドバイス程度は良いが、基本的にはやらせてみることだ。殆どの場合、確実にスキルを身に付け、育ってくれている。

重要なことは、
1.やった事のないハロウィンという新たな企画にチャレンジすること。
2.ある程度のボリュームを持って売り場展開を行うこと。
3.出来るだけ、女性従業員(出来るだけパートの女性)に担当させること。
4.数量管理や仕入れ管理はチーフや店長がフォローすること。
そして、
5.成功事例は担当者をたたえ、失敗事例はリーダーが責任を持ってあげること。

SMハロウィーン2
           おじいちゃんも、おばあちゃんも、お孫さんのために品定め・・・新たな需要の創出

お客さの期待以上の売場をつくり、お客様を楽しませること。

そして、店舗は、新しいことに果敢にチャレンジして、新たな実績を積み上げることができる。
そして何より、
パート社員の隠れている才能を引き出してあげて、仕事をより楽しいものにしてあげることが出来れば、会社全体の生産性を大きく向上することができる。

手間暇を掛けるということは、生産性を低下させることではない。全く逆なことである。掛けることと手を抜くことのメリハリを確実に付けるということである。
お客様に対してのサービスレベルの向上と、従業員のスキルアップ(結果としてのチーム力アップ)の視点から取り組めば、生産性は確実にアップする。これが正しい業務改善なのである。

ジリ貧におびえているだけでは、なにも生まれない。
是非、失敗を恐れずに、新しいことにチャレンジしてもらいたい。


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有限会社サミットリテイリングセンター

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