本の出版 超高齢社会の家族法と法律実務
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
成年後見制度は、親族がいたら、使わなくても良いですよね?
親族の方から、同意を求められることがあります。
そんなことを聞いて来られるということは、成年後見制度について、
どこかで見たり、聞いたりされているのだと思います。
ただ、実際のところはどうなのか?
成年後見人の業務経験の豊富な人から、聞いてもらいたいなと思っています。
「本人の財産を自由に使えなくなる?」
確かにこの制度は、本人が被害を受けることから守るためのものなので、
全く制限なく自由に使えるかといえば、それは難しいです。
相続税対策はできなくなるとの意見もあるようです。
でも、扶養義務のある配偶者や子どもの生活費は?
もちろん負担できるでしょう。
本人のお金、老後に備えて蓄えたお金を、本人の為に使えます。
親族のお金だけでは、そこまではできないかもしれません。
家族旅行に行くという希望に、本人も楽しめ、家族の良い思い出となると判断すれば、
その負担は、認められるでしょう。
本人の今ある体力、能力を使って、楽しめることを考えて、
介護タクシーを使って水族館に行ったり、手厚い介護を受けるためにお金を使うことも、
それはできるのです。
本人以外に、本人の財産を自由にする権限はありません。
親子だからと言って、どこの銀行に口座を持っているなど、
教えていない人が多いのではないでしょうか。
ひょっとして、通帳は見当たらないけれど、ここの銀行に口座を持っているのではないか?
ネット銀行の様に、初めから通帳を発行しないケースもあります。
そう思っても、親族ということだけでは調べてもらえません。
成年後見人であれば、正面から、銀行口座の有無を調査してもらえます。
権限があるって、そういうことです。
もちろん、「本人の財産を自由に使えなくなります。」
けれど、今現在、本来、自由に使えない状態にある本人の財産を、
本人のために使えるようにできるのが、成年後見制度です。
親族後見人になってみようと思われるなら、もちろん、支援させていただきます。
私たちは、笑顔の和を広げます。
司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.jp
☎06-6365-1755