公正証書遺言ができるまでの自筆証書遺言 ☆遺言・相続 VOL.10⑩☆
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
先祖伝来の田舎にある土地を、何に利用するということではないものの、
このままでは相続人が増えるばかりなので、相続しておこうと、
相続人確定のための戸籍を集めたのが1年ほど前でした。
その土地は、未だに何ともできず、売ることも、市に寄付することもできず。
困っておられます。
アメリカに渡った方が一人。その他にもう一人、連絡が取れないようです。
手紙を送ったり、電話をかけたりしても、一向に連絡が取れないので、仕方がない。
今までのところで費用を精算してくださいとのこと。
確かに、連絡がとれなければ遺産分割協議もできませんし、不在者ということでもなさそうですし。
それでも、今、諦めると、ますます相続人が増えてしまいます。
「それも仕方がないですね。」等と言ったものの、
今まで費やしたあの時間を想うと、あまりにもったいない。
100%満足いただけませんが、せめてもと提案したのは、
今、連絡がとれる方からは、相続分を譲り受けること。
連絡が取れない方の法定相続分はそのままに、他の相続人から相続分の譲渡を受け、
相続登記を行います。
その後、お一人と連絡がとれた時に、贈与を受けるとか、
お二人と連絡がとれれば、そこで三名で遺産分割協議をするとか、できますね。
相続分の譲渡をするには、その旨の契約書に実印で署名捺印し、印鑑証明書を添付します。
司法書士佐井惠子
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