後見制度支援信託に関連して ~信託と預金の違い~ ☆成年後見vol.9⑰☆
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
成年後見人となって、長いお付き合いをさせていただいております。
ご本人はもちろん、そのご家族も、その間に年を重ねることとなり、
後見人就任当初より随分と状況が変化してきています。
この変化に対応していかなければなりません。
医療や介護の場面では、キーパーソンは誰かということは重要です。
身寄りのない方は、初めから、キーパーソンとなる人はいません。
後見人が、対応することとなります。
幸い、ご親族のいらっしゃる場合、病院や施設にとっては、全員に対応するのも大変ですので、
その中でも、親族の意見を取りまとめて下さる方、
ご本人の医療や介護について、主となって対応して下さる方がどなたであるか、
キーパーソンを把握しておくことが大切になってきます。
第三者後見人が仕事をするにあたっても同様に、キーパーソンと相談しながら、物事を決めています。
ところが、キーパーソンが本人のご兄弟であったりすると、あまり年齢も変わらないわけですね。
最近、ご兄弟の方の健康状態が悪くなり、入院されることになりました。
今までも、なるべくこちらで対応して、病院に年2回の定期検診の付添や、
施設の行事などにお誘いする位にしていましたが、
いよいよ、キーパーソンの交代も含めて、考えないといけなくなってきています。
親族だとしても、住まいが遠方であったり、遠縁であったりと、そうそうお願いできない場合もあります。
そのような場合には、後見人は、できること全て対応します。
キーパーソンには、後見人に、権限がないために対応できない治療行為の同意を担っていただければ、
そこだけ引き受けていただければ、ご本人をサポートすることができます。
キーパーソンが退院してこられたら、よく話し合って、
「できる間は私がしますけれど、それも難しくなった時には、お願いね。」と、
次のキーパーソンに、バトンをつないでおいていただこうと思っています。
司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.jp