財産管理等委任契約（その1）☆成年後見　vol.5⑰☆　　

こんにちは、司法書士佐井惠子です。
任意後見契約は、将来、判断能力が衰えたときに備える契約ですが、
身体の衰えにより、自分で行えなくなった財産管理事務を、代わってしてもらうための契約があります。
リーガル・サポート(注)の財産管理等委任契約と、呼んでいます。
この契約は、ご本人の業務開始の意思表示を待ってスタートします。

具体的には、以下のようなことを委任できます。
1．全財産の保存
2．金融機関との全ての取引
3．定期的な収入の受領および費用の支払いに関する諸手続
4．生活費の送金や日用品の購入その他日常生活に関する取引
5．日用品以外の生活に必要な機器・物品の購入
6．介護・福祉サービスの利用契約の締結・費用の支払い
7．保険金の受領
8．登記済み権利証、実印、銀行印、印鑑登録カードの保管
9．重要な証書類の保管
10．行政機関の発行する証明書の請求　　　etc．

この財産管理等委任契約では、先ずご本人そしてリーガル・サポートのダブルチェックで業務を監督します。
ご本人の判断能力が衰えたときには、ご本人のチェックが効かなくなります。
そこで、本人の保護という点から、後見監督人、裁判所、リーガル・サポートのトリプルチェックを効かせるため、
速やかに、この契約から任意後見契約に切り替えることになります。

リーガル・サポートでは、この度公益認定を受け、公益社団法人成年後見センター・リーガルサポートとなりました。
厳しい基準で、会員の執務を監督しますので、
その分、ご利用者からは安心をしていただけるものと思っています。

司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.com

（注）リーガル・サポートは、司法書士を構成員とする全国組織の法人です。
高齢者や障害者の方々が自らの意思に基づき安心して日常生活を送ることができるよう支援し、
もって、高齢者、障害者の方々の権利の養護と福祉の増進に寄与することを目的とした公益社団法人です。