任意後見契約と生活設計 ☆成年後見vol.11②☆
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
任意後見の優れたところは、本人が後見人を選べることです。
ただ、裁判所に任意後見人が不適任と判断されると、任意後見契約自体が効力を生じなくなります。
せっかく、ご本人がこの人と見込んで契約した相手ですが、
その後発生した事情などにより、本人にとって不適任な状態となっているときには、
裁判所としては、この任意後見契約を発効させない方が、ご本人の保護になるわけです。
具体的には、任意後見人が
1.未成年者
2.家庭裁判所で法定代理人、保佐人または補助人を解任された者
3.破産者
4.行方不明の者
5.本人に対して訴訟をし、またはした者及びその配偶者並びに直系血族
6.不正な行為、著しい不行跡その他任意後見人の任務に適しない事由がある者
任意後見人が仕事を始めるために、後見監督人の選任を家庭裁判に申し立てた時に、裁判所が判断します。
ご注意いただきたいことは、任意後見人が不適任となると、代わりの人を立ててという訳にいかないこと。
せっかくの任意後見契約は、使えません。
法定後見の選任申し立てに切り替えることとなります。
司法書士佐井惠子
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