未成年の養子が養親を失ったとき ☆遺言・相続vol.9③☆
みなさん、こんにちは。司法書士 佐井惠子です。
遺言を語ることが、以前のように「縁起でもない!」という事でなくなったと思っています。
朝日新聞が行ったアンケートの結果が、遺言に対する一般の方々の意識を教えてくれています。
2010年6月26日朝刊によりますと、
「遺言を残しますか」との問いに、回答者5053人の内59%が、「はい」と答えておられます。
その理由の多い順に・・・、コメントと共にご覧下さい。
☆遺品整理で面倒をかけたくない。→それに、家捜しもされたくもないものです。
☆葬式について要望したい。→大切ですが、遺言でない方法がいいです。
☆遺産でもめてほしくない。→これには、有効です。
☆家族らへ感謝を書き残したい。→ご家族には、嬉しいことだと思います。
☆遺産の使い道を指定したい。→はい、できます。
☆最期は自分で始末をつけたい。→がんばって蓄えた財産です。それでいいと思います。
一方で、「いいえ」と答えた方の、その理由は・・・
☆大した遺産を残さない。→0円でない限り、相続手続きが大変なのは変わりません。
☆法律が定める割合で相続すればいい。→それも、一つの見識だと思います。
☆まだ死の実感がない。→元気な内が適齢期です。
☆相続する人がいない。→なおさら自由に決められます。国に帰属させますか?
☆面倒だから。→同感。でも、実際は、そんなに大変でもないです。
☆書き方がわからない。→それもあるでしょう。
このアンケートを見ると、遺言を、「争続」あるいは「ハイリスク相続」に対処するというものより、
一昔前だと、笑って取り合ってもらえなかったような、
家族への思いやりや、自分が納得できる最期への準備といった視点で、
みなさんが考えておられることが、よくわかりました。
その思い、丸ごとしっかり受けとめます。
司法書士佐井惠子
http://sai-shihou.com