宅内漏水の解決法

舘慶仁

舘慶仁

テーマ:水廻りリフォーム

最近、水道料金が高いと感じたことはありませんか?
或いは、水道局からお宅の水道管が建物内で漏水を起していますという連絡が来ることがあるかもしれません。
家中の水栓金具を締めて、水道メーターのパイロットが回っていたら、家の中のどこかで水漏れしています。
宅内で漏水していると、無駄な水道料金が発生するだけでなく、家の中のどこかで水漏れしているので気が気ではありません。改善工事が必要いです。

給水メーターのパイロットが回っています。



パイロットが回っていたら宅内のどこかで給水パイプが水漏れしています。
しかし漏水個所を特定することはほとんどできません。
宅内漏水についての解消方法は2通りあります。

①漏水箇所が特定もしくはある程度近い範囲で予想される場合
  とにかく周辺をハツってって水道管を掘り出し、漏水箇所が特定し、配管補修をして埋め戻す方法。

②まったく漏水箇所がわからない場合
  既存の給水配管をすべて断ち切って、外部よりすべて新しく給水配管工事を行う。
この方法は費用が掛かりますが、こちらをお勧めする場合が多いです。
というのは築年数の古い建物は当然給水管も古く経年劣化が進んでいます。
漏水も古くなった継手からひびが入り水漏れします。仮に漏水個所が特定でき、そこだけ新しい継手に替えるとその他の古くなった継手に水圧がよりかかり、新たな漏水を生む可能性があるのです。

漏水個所の特定については聴水器で聴水し、音の大きさで場所をある程度特定することができます。しかし弊社には聴水器がないので水道局に来てもらって特定してもらいます。


こんな感じで給水管に聴水器を当てて耳でわずかな音を聞きます。
しかし微妙な音の差で場所を特定するのは大変難しくたいてい特定できないのが現状です。

あらゆる給水管を聞いていく地味な作業です。
今回、聴水により給水メータ付近の音が大きく、ある程度の場所を特定でき、調査した結果水道メーター内に水がわき出てきたので①の方法で補修できると判断できました。
しかし、いざメーター周りをハツってみると・・・



パイプが家の中に向かって伸びています。
給水管は宅内に入っていき、漏水箇所は宅内の中だとわかりました。
これでは補修することはできません。
聴水器で聴きあてても、実際掘ってみると見当外れという事もよくあることです。
以前にうまく特定した事例もありました。

その時の様子がこちら

こんな風に運よくビンゴ!ってこともあるのです。
今回は宅内の中で水漏れしているので、家の中の床をメクって…なんてことはしません。
漏れている給水管を殺して新たに給水管を新設する工事に切り替えました。
いつもいつも予定通り事がが運ぶとは限らないのです。
それでもその中で最善の策で進めていくことが大切なのです。

という事で既存の水漏れ配管を断ち切って、家中のすべての水栓に新たな給水管を外部から配管していきます。


建物の右側の器具や水栓の配管
大体の水栓は外部と近いところにあり、こんな感じで配管していきます。
中には少し厄介な個所があります。
キッチンは外部には面しているけど水栓が中ほどにありうまくつなげることができるかが最大のポイントでした。


キッチンをバラして配管スペースに新しいパイプを通してうまくキッチンの水栓につなげることができました。


キッチンを戻して何事もなかったように復旧できました。


建物右側にお風呂とキッチンと給湯器があります。
下野の上部を通して配管しました。
中には器具の位置が変わって既存パイプの穴が開くのでメクラパーツで補修します。


既存の給水パイプは左上にあったのでメクラパーツで補修しました。


お風呂のカランは隣に穴を置けてパイプを通します。


こちらも既存の必要のない穴はメクラパーツで隠します。


ハツったところを埋め戻して完了です。

今回の工事でこの建物の給水管はすべて新しくなりました。
建物は古いけれど給水管は真っ新です。
これでしばらく漏水などの心配はなくなりました。

古い建物はこうして各所を再生し、存続していくのです。

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舘慶仁
専門家

舘慶仁(リフォームアドバイザー)

リフォームワーク

長屋などの古家を専門に、お客さまの予算と必要性に応じてリフォームする確かな技術力は、数多い経験による低コスト化と、社内外のチームワークによるトラブルのない工事で、古家を現代的に住みやすく再生します。

舘慶仁プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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