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コラム
長屋リフォーム時の床下の換気と通風口
2014年12月13日 公開 / 2017年5月16日更新
長屋などの木造住宅のリフォームの際、床下の点検がいかに重要かという事は以前お話しましたが、では床下の環境で最も重要なポイントはなんでしょうか?
それは床下の通気を左右する通風口です。通風口がないというのは論外ですが、通風口は配置が重要なポイントになります。
通風口はあればいいというわけではありません。風は空気の移動です。何処からか入って、出ていかなければ風にはなりません。
そのため通風口は1カ所あるだけでは意味はなく、入り口と出口は必ずセットになっていなければなりません。
また別の問題として気になるのは、通風口の上に柱が乗せられているものです。家を建てる際、まず基礎の上に土台が乗せられ、その土台の上に柱が組まれていきます。通風口は基礎を開口して作るので、本来ならば通風口のない土台の上に柱を建てなければなりません。しかし中には通風口の真上に柱を建てていることがあります。
もしこの状態でシロアリ被害や、腐朽菌による腐朽が発生すると、その上に建てた柱そのものの荷重に耐えられなくなり、下の土台が崩れ通風口の中までズドンと下がってしまう可能性があります。そうなるとその柱が支える部分だけが非常に弱くなり、家全体のバランスが崩れます。そこに地震や強風などで、外から力が加われば家が倒壊してしまうこともあり得るのです。
木造住宅の場合、柱は建物の強度を維持するのに重要な存在です。通風口の上に柱を建てるのは論外です。またリフォームで柱を移動する、間柱をとるなどの作業が発生する場合は十分な注意が必要です。
また最近の新築住宅では、通風口のない家が増えていますが、これは基礎パッキン工法で建てられた家です。阪神淡路大震災以降に普及してきました。
この工法は通風口を作らず、基礎の土台の上にパッキンを配置し、その上に土台を置く工法です。パッキンが硬質ゴムであるため防振効果があるといわれています。
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