「知っている」と「できている」は違う | 結果を変えるのは習慣に変わるまでのトレーニング

「できませんでした」
報告を受けたとき、あなたは次に何を聞きますか。
こんにちは。
ほめ育コンサルタントの道下真介です。
同じ約束が何度も果たされないと、上司も困ります。
理由を聞きたい気持ちと、また同じ話になるのかという思いが、両方あるかもしれません。
私が講座で大切にしているのは、できなかった話から、次の支援につながる情報を見つけることです。
できなかった報告の、その先を聞く
実践講座で、宿題に取り組めなかったという報告がありました。
私は、なぜ実行できなかったのかを尋ねました。
そのときに伝えたのは、責めたいのではなく、繰り返しているパターンを見つけたいということです。
同じ「できなかった」でも、何も始められなかったのか、途中までは進めたのか。
ある相手にはできて、別の相手には難しかったのか。
中身を聞くと、同じ状態とは限りません。
講座でも、話を聞いていくうちに、できる場面と抵抗を感じる場面が分かれていることが見えてきました。
最初の報告だけで「苦手なんですね」とまとめていたら、その違いは分からなかったはずです。
人材育成でも、同じ確認ができます。
「どこまではできた?」
「その次に、何が起きた?」
出来事の順番を一緒にたどる。
それだけでも、本人が何に困っているのかを話す手がかりになります。
性格の説明にする前に、場面を確かめる
できないことが続くと、本人も「私は向いていない」と考えることがあります。
上司も「積極性がない人だ」と受け止めるかもしれません。
でも、それは出来事そのものとは別の判断です。
連絡する文章までは作れた。
確認してほしい人が忙しそうで、声をかけられなかった。
仮にそういう状況なら、文章の作り方をもう一度教えても、止まった場所への支援にはなりません。
誰に、どの方法で確認すればよいかを決めるほうが、次に進みやすい場合があります。
もちろん、原因が気持ちの問題とは限りません。
作業量が多い、必要な情報がない、ほかの仕事と期限が重なっている。
そうした実際の制約も確かめます。
理由を聞くことは、約束を曖昧にすることではありません。
できなかった事実を受け止めて、次のやり方を決めるための確認です。
上司が何を知りたいのかを最初に伝えると、会話の目的も共有できます。
私は、良いところを見つけることと、課題を確かめることを、両方大事にしたいのです。
本人が理由を説明できないこともあります。
そのときは、前回試した手順を一緒に確認するところから始める。
すぐに納得できる答えを求めすぎないことも、上司ができる配慮です。
分かった理由を、次の支援に変える
「責めたいんちゃうねん」
講座で伝えたかったのは、できなかった話も、次に進むために聞かせてほしいという姿勢です。
ただ、その言葉だけで安心して話してもらえるとは限りません。
聞いた後の対応も、相手に見られています。
理由を話しても結局「とにかく頑張って」で終われば、相談した意味が分かりにくい。
確認先を決める。
手順を一緒に試す。
仕事の優先順位を見直す。
聞いて分かったことに合わせて、上司ができる支援を考えます。
そして、本人と次の一歩を決めます。
何を、いつまでに、どこまでやってみるか。
難しくなったときには、いつ相談するか。
大きな約束を増やすより、今回止まった場所を一つ扱うのです。
次に「できませんでした」と報告を受けたら、
「どこまではできて、どの場面で止まった?」
と聞いてみてください。
本人がまだ言葉にできなければ、少し時間を置いて整理しても構いません。
できた点も、困った点も話せる。
そのうえで、次の行動を一緒に決められる。
日々の報告を、そんな人材育成の時間にしていきたいですね。
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