「うちは小さな会社だから…」と感じる経営者へ|業績を変える人材育成の本質

こんにちは、ほめ育コンサルタントの道下真介です。
「もっとはっきり伝えるべきとはわかっているんですが、嫌われるのが怖くて……」
女性管理職の方から、こういった声をよくお聞きします。
チームのことを想うからこそ、言葉を選びすぎてしまう。
関係性を大切にしたいからこそ、踏み込めなくなってしまう。
そのジレンマ、決して弱さではないと私は思っています。
今日は、その葛藤をほめ育の視点から一緒に考えてみましょう。
「踏み込めない」は、関係性の土台が育ちきっていないサインかもしれない
関係性を大切にする感覚を持つリーダーほど、管理職という立場になったとき、葛藤が大きくなることがあります。
スタッフの気持ちに寄り添える。
職場の空気を感じ取れる。
人と人の間に橋を架けることができる。
それはとても豊かな力です。
ただ、その力が「嫌われたくない」という感情と結びついたとき、必要な指示が出せなくなることがあります。
伝えるべきことを飲み込んでしまう。
その結果、チームが動かなくなり、リーダー自身も消耗していく。
こういったケースを、私は何度も見てきました。
これは私の仮説ですが、「踏み込めない」と感じる場面の多くは、関係性の土台がまだ育ちきっていないサインなのではないかと思っています。
ほめることと指導することは、対立しない
ほめ育では、「ほめること」と「指導すること」は対立しないと考えています。
本当の承認があるからこそ、指導が届く。そう位置づけているのです。
あるサービス業の女性リーダーの例をご紹介します。
スタッフへの注意がうまくできず、職場の空気が少しずつ緩みはじめていた方でした。
関係性は良好でした。ただ、業績に影響が出はじめていたのです。
そこで取り組んでいただいたのが、日頃の「ほめる」習慣の強化でした。
毎日ひとりのスタッフの具体的な行動を見つけ、言葉にして伝える。
「今日の〇〇さんの対応、お客様への気配りがすごく丁寧だったよ」
こうした言葉の積み重ねが、「この人は私のことをちゃんと見てくれている」という信頼をつくります。
信頼の土台があると、指摘の言葉も素直に受け取ってもらいやすくなるのです。
3ヶ月後には、チームの雰囲気が変わってきたとおっしゃっていました。
なぜ、ほめることが指導にもつながるのか
「指摘=関係が壊れる」という思い込みは、日頃の承認が不足しているときに強くなります。
でも、ほめることで関係性の土台があれば、指摘は「あなたにもっと良くなってほしい」という期待として届きます。
ほめ育では、これを「関係性の質」と呼んでいます。
関係性の質 → 思考の質 → 行動の質 → 結果の質
この成功循環モデルの入口として、「ほめる」ことを位置づけているのです。
そして、見落とされがちな数字があります。
スタッフ一人が離職すると、採用・教育コストで数百万円規模になることも珍しくありません。
関係性の土台をつくることは、離職を防ぐ最も地味で、最も確実な投資だと私は感じています。
関係性を大切にする感覚を持つリーダーは、この循環を動かすのに最も向いた資質を持っているのではないかと、私は思っています。
今日から一つ、試してみてほしいこと
明日の朝、チームのひとりの「具体的な行動」を見つけて、言葉にしてみてください。
「昨日の〇〇の判断、チームのためになっていたと思う」
ただ「ありがとう」ではなく、事実を添えることが大切です。
この小さな積み重ねが、ほめることと指導することが両立する関係性の土台をつくっていきます。
画一的なやり方では、なかなか全員に届きません。
本音を申し上げると、同じ「ありがとう」でも、誰から届くかによってスタッフへの届き方はまるで違うのです。
どんな言葉を選ぶか、誰から届けるか、どのタイミングで伝えるか。
この設計は、現場を一緒に見ながら考えていく部分です。
関係性を大切にする力は、組織をあたたかくする大きな財産です。
その力を活かしながら、役割もしっかりと果たしていく。
その考え方と仕組みを、一緒に考えていきたいと思っています。
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