一人一人の気持ちに寄り添う公認心理師（2/3）

自らの経験を生かし、人の役に立ちたくてカウンセラーとして独立

　大城さんは、短大の幼児教育科を卒業後、幼稚園の先生として勤務しました。しかし、リーダーシップを取ることが苦手な大城さんにとって幼稚園の先生という仕事は能力と資質がついていかず、入社早々、強みを生かすことができないという悩みにぶつかりました。その後、自身の進むべき道を模索し、人生の先輩の生き様に興味を持ち、介護の仕事も経験したそうです。人間関係や仕事に悩み、行き詰まった大城さんは、初めてカウンセリングを受けました。最初は半信半疑でしたが、誰にも理解してもらえず孤独だったときに、自身の心の内をカウンセラーに受け止めてもらったことで救われたそうです。

「親にも心を開けなかったので、本当にありがたかったです。いつの間にか心が軽くなり、積極的に人と関わることができるようになりました。そして、新しいことにチャレンジしてみようと活動的な自分に変わることができ、生きやすくなれたことは感謝しかありません」

　カウンセリングを受けて、自身の心を見つめることができた大城さんは、心の中の動きに興味を持つようになり、働きながら大学に編入し、心理学を学びはじめました。大学卒業後はカウンセラー養成学校へ入学。カウンセラーに救われた経験と心の中を見つめていく面白さがかけ合わさり、「カウンセラーとして、苦しんでいる人の役に立ちたい」という思いが芽生え、2015年より独立しました。

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