○抵当権付建物の賃貸借○

宮本裕文

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テーマ:賃貸借契約


原則的な考え方

所有権は、売買や相続に限らず、抵当権が実行されて、競売で買受人が不動産を取得した際にも、新所有者(買受人)に当然移転します。
抵当権が実行された場合の借主と新所有者(買受人)との優劣は、抵当権設定登記と賃借権の取得との先後によって決まります。

建物賃貸借契約においては、抵当権設定前に賃貸借契約が締結されている場合には、入居(建物の引渡し)によって新所有者(買受人)に対抗できますが、抵当権が賃借権の取得前に設定登記されていれば賃借権が抵当権に対抗することはできません。

このように賃借権が抵当権に対抗できなければ、競売によって抵当権が実行された際に、借主は新所有者(買受人)に賃借権を主張することができず、新所有者(買受人)から建物の明渡しを求められれば、これを拒む(拒否)ことはできません。

重要な事項

建物賃貸借契約において、建物登記簿に記載された下記の事項は、
①所有権に関する事項
②所有権にかかかる権利に関する事項(差押え登記・その他等)
③所有権以外の権利に関する事項(抵当権・その他等)
重要な事項(重要事項説明義務)とされています。



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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

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