賃料が支払えない時。
タバコ、ペットの臭い
臭いと原状回復義務の位置づけ
従前は、「通常の使用に伴う損耗」と位置づけられていましたが、喫煙者の大幅な減少、喫煙に関する社会情勢等にかんがみ、喫煙が通常の使用であるとの前提を変更し、原状回復ガイドライン再改訂版では、借主の負担とされました。
それは、壁紙等のヤニによる汚損のみならず、「臭い」も同様に位置づけられました。
従前は、タバコのヤニ・臭いの原状回復はよくトラブルになっていましたが、このガイドラインである程度の指針が示されました。
ペット飼育による臭いも追記
従前は、ペット飼育による損傷のみが「借主の負担」に当てはまるものとして例示されていましたが、「臭い」についても同様に位置づけられガイドラインに追記されました。
このように原状回復義務ガイドラインは再改訂され従前より細かな指針が示されています。
原状回復ガイドラインの利用方法
①ガイドラインの趣旨
原状回復をめぐるトラブルとガイドラインは、トラブルが急増し、大きな問題となっていた賃貸住宅の退去時における原状回復について、それに係る契約関係、費用負担等のルールのあり方を明確にして、賃貸住宅契約の適正を図ることを目的に作成されました。
原状回復に関するトラブルは、今も増加を続けている状況にあるなかで、原状回復のトラブルの未然防止と円滑な解決のために、契約時・退去時の際に貸主及び借主があらかじめ理解しておくべき、一般的なルールを示したものとなります。
現在では、このガイドラインが多くの契約当事者に利用されています。
②ガイドラインの作成と改訂の経緯
ガイドラインが国土交通省から最初に公表されたのは、平成10年3月です。その後、平成16年に新たな裁判例を追加するなど所要の改訂が行われました。
しかし、その後も敷金・保証金等の返還、原状回復、管理業務をめぐるさまざまな問題が存在していて、平成23年に内容の補足やQ&Aの見直し、あらたな裁判例の追加を行った再改訂版が公表されました。
③ガイドラインの性質
ただし、ガイドラインは、あくまでも「指針」であって、当事者に対して何ら法的拘束力や権利、義務を課せるものではありません。
現在の建物賃貸借契約書では「ガイドライン」が添付されたり、別紙参考資料として当事者に交付されることが一般的です。
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