○入居前の契約解除○

宮本裕文

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テーマ:賃貸借契約

入居前の契約解除と支払金の処理方法


(事例)

「契約が完了!前家賃・敷金・礼金・仲介手数料も支払いました。鍵も受け取っていましたが、事情により契約を解除します。入居前なので支払った金額は全額返金されますか?」

●この場合、気の毒ですが契約成立後の解除となりますので、「契約約定に基づいた解除処理」となりそうです。

このケースでは、契約が成立していることは確かなことです。
借主の事情により解除とのことなので、契約書の約定の通り解除処理が行われ、借主の入居前、入居後などのことで解除処理が左右されることは原則としてありません。

一般的には、契約期間中の解除は、借主は解除希望日の1ヶ月前までに貸主に通知すれば契約を解除することができます。また、1ヶ月分の賃料相当額を貸主に支払えば、即時契約を解除することができるとの特約も付いています。

よって、今回の借主は1ヶ月分の賃料相当額を支払う必要があり、預け入れた敷金や支払済みの前家賃等から、特約に基づく違約金、解約金を差引いたお金が借主に返還されることになりそうです。(あくまでも原則です)
 

●礼金

礼金は、その性格について多様の考え方があり、一概にいえないところですが、敷金とは異なり、契約解除時に返還されない性格のお金です。

●仲介手数料 (賃貸借契約の場合)

仲介手数料は、契約が成立していれば、その仲介業者に仲介報酬権が発生します。仲介業者の責任による解除でない限り、正当に報酬を請求することができます。



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宮本裕文
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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

障がいのある方、高齢者の方へ積極的に賃貸住宅の入居斡旋をしています。また、宅地建物取引士として37年、その実務での経験と知見を基に不動産のセカンドオピニオンを提案しています。

宮本裕文プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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