コラム
「重要事項説明」 その時期と場所 そして私道の負担とは?
2018年4月23日 公開 / 2021年3月2日更新
重要事項説明
●重要事項説明書
●説明の方法
説明は、宅建士が重要事項説明書を交付して説明をします。つまり交付と説明は同時にという意味です。
説明をしたことの責任を明確にするために、宅建士は、重要事項説明書に記名押印します。
また、宅建士は、重要事項の説明をする際、宅建士証を提示します。この宅建士証の提示義務に違反すると罰則があります。
●説明の時期
説明の時期は、契約が成立するまでの間(契約成立前)となります。重要事項説明の趣旨からすれば当然だと思います。
●説明の場所
説明の場所は、特に制限はありません。宅地建物取引業者の事務所でなくても構いません。契約自体がどこで行われるか決まらない以上、その前に行なう重要事項説明の場所に制限は設けられないとの考えです。
●重要事項説明における私道の負担とは?
①趣旨
売買の対象となっている土地の一部が「私道の敷地」となっている場合、その私道の区域内には当然ですが建物は建てれません。また、私道の変更や廃止は制限されており、建ぺい率も私道部分の面積を除いて計算されます。
そのため、買主は私道負担を知らないで取引した場合に、思いもよらぬ被害を被ることも想定されます。
従って、宅地建物取引業者には、取引の際に前もって「私道負担に関する事項」を説明することを義務付けています。
なお、私道負担に関する事項の説明は、建物の借主は直接制限を受ける立場ではないので、「建物の賃貸借契約」では説明事項から除かれています。
②説明すべき内容は
私道負担の有無
私道の面積
私道の位置
となります。
③説明に含まれる私道とは
「私道」には建築基準法上の道路である私道のほかに、通行地役権の目的となっている「私道」も含みます。
④私道に関する負担とは
私道について、所有権や共有持分を有していないが、それを利用するために通行料等の負担金を支払うことになっている場合、ここでいう「私道に関する負担」にあたります。
●また、現在の負担のみならず、将来生じることになっている負担等も含まれます。
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