重要事項説明書は説明義務あり、契約書は説明義務なし 

宮本裕文

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テーマ:契約の意味と意義

重要事項説明書と契約書


●意外なこと

宅地建物取引業者にはその取引において数々の義務が課せられています。意外な事ですが、宅地建物取引業者には「契約書」(37条書面)の説明義務はありません。

契約締結後、遅滞なく当事者に「交付」する義務があるだけで、説明義務まで課せられてはいません。ただし「重要事項説明書」(35条書面)は説明義務があり、怠ると宅地建物取引業法違反となります。


そもそも「重要事項説明書」と「契約書」は全く違った性質であり、「重要事項説明書」で詳しく説明した不動産を「あなたは買いますか?・借りますか?」と確認し承諾があれば「このような内容、条件で契約しましたよ」と交付するのが「契約書」となります。

たまに、契約書の内容を理解できなかった、聞いていない等でトラブルになるケースがありますが、取引の当事者は積極的に契約書の内容、条件を確認し、不明な事はしっかりと質問をし理解するべきだと思います。契約書で定められた正当な権利・義務関係の履行を「理解していなかった、聞いていない」では安全で安心な取引とはいえません。

●重要事項説明書は説明義務あり、交付義務あり
●契約書は説明義務なし、交付義務あり


ただし、実際の不動産取引で契約書の説明をしない宅地建物取引業者は存在しないと思います。


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宮本裕文
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宮本裕文(宅地建物取引業者)

有限会社富商不動産販売

住宅確保要配慮者のための賃貸住宅専門店です。障がいのある方、高齢者の方へ積極的に賃貸住宅の仲介をしています。

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