借主の修繕拒否と契約の解除　裁判所の判断は？

修繕の拒否と解除。

（事例）
「必要な修繕の前提として、保守点検のために立入ろうとした際に、借主が
立入りを拒否した場合には、契約の解除が可能であるとした。」

（事例の概要）
貸主が実施しようとする修繕にともなう保守点検のために、借主に対し室内
への立入りを承諾するように求めたにもかかわらず、借主が拒否し、修繕が
実施できなかったことから、貸主が賃貸借契約の解除を求めた事案です。

（裁判所の判断）
裁判所は、借主があくまで修繕・保守点検のための立入りに応じないならば、
建物保存に必要な工事をすることができないとして、この行為を借主の立入り
認容義務違反に当たり、かつ、この義務違反により賃貸借契約の目的を達成
することができないとして、貸主は契約を解除することができるとしました。

貸主は賃貸不動産の、修繕・保守点検を実施する義務もあり、権利もある
ということです。


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○岡山市　不動産コンサルタント　宮本裕文
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