ちょっと一息。(悩むこと)
○○ずつ。嘘のような本当の話。
ちょっと一息しませんか。
○先日、ある相談がありました。(相談というより愚痴ですが)
「自分の所有している土地を処分(売買)できないのですが・・・。」
(話を聞くと、このような勘違いがあるのか?と戸惑いました。)
Aさんは、100坪ほどの土地を相続しました。相続人は、兄とAさんの2名で、
県外に住んでいたAさんは、相続の手続きを全て兄に任せていました。
兄からの連絡で、「土地は平等に2分の1ずつで・・・。」との連絡があり、Aさん
も了承し送付されてきた書類に署名押印し・・・相続が完了しました。
(平成21年頃の相続です。)
そして最近、岡山に帰ることはもうないので、土地を売る旨、兄に伝えたところ
「私は売る意思は無い。私の同意なくして売れない!」と言われビックリしたとの
ことです。
あまりにも単純な勘違いで・・・私もビックリしました。Aさんは「100坪の土地を
2分の1(50坪)ずつ、分割で単独所有しているものと思っていたようです。
実際は、100坪の土地を兄とAさんとで持分2分の1ずつで、共有所有してい
たことを知らなかったようです。
実に、単純で「なぜ相続の内容を確認しないのか?」と思いましたが、実際に
このような勘違いがあるのかと思いました。
現金の相続の場合では、はっきりと相続分がわかり、理解できますが・・・。
「土地を半分ずつ」と言われたら・・・2つの解釈がありそうです。
●不動産の相続で半分ずつの相続は。(相続人2名100坪の土地の場合。)
① 一筆(土地全体)を分筆(分割)し50坪・50坪に分けて、それぞれ単独の
所有をするケース。(ただし、土地の形状や接道等で不可能な場合も。)
② 一筆(土地全体)を相続人2名にて、2分の1ずつ共有して所有するケース。
このように、「半分ずつ」と言っても、取得内容では天と地の差が生じます。
①の相続であれば、自分が相続した土地は自分の意志で「売る」「貸す」「建てる」
などの選択ができます。
②の相続であれば、自分が相続した土地を自分の意志で「売る」「貸す」「建てる」
などはできません。あくまでも共有者の同意が必要となります。
従って、Aさんは自分の持分を兄に売るか、兄の同意を得て売却し、売却益を2分
の1で分けるかしか売却の方法はなさそうです。
*不動産の相続はその内容、方法により争続となります。
*共有所有者間のトラブルで放置されている不動産を「塩漬け状態」といいます。
*自分の共有持分を第三者に売却することも可能です。(買い手があれば・・・。)
ちょっと一息でした。
慣例と慣習。
○岡山市 不動産コンサルタント 宮本裕文
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