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光畑浩美プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

大人ピアノ指導法:信頼をもたらす「看板・コース設定」No.2

光畑浩美

光畑浩美

テーマ:講師の養成/大人ピアノ指導法

名前がもたらす力と、教室の未来

続いて、どのような企業の事例から学ぶことができたのか、という点についてお話ししたいと思います。

私は、教室名や看板名には、想像以上に大きな力があると感じています。
それは単なる呼び名ではなく、その事業の印象や可能性、さらには将来の広がり方にまで影響を与えるものだからです。

たとえば、INAXという会社があります。
以前は別の社名だったそうですが、「INAX」という名前に変わったことで、売上が大きく伸びたと伺ったことがあります。
扱っている商品そのものは変わっていないのに、なぜそうなったのかを尋ねると、取引先の方々から返ってきた答えは「なんとなく」だったそうです。

つまり、以前の社名よりも「INAX」という名前のほうが、なんとなく将来性を感じる、洗練されている、時代に合っている、そう受け止められたということなのです。

この「なんとなく」という感覚は、実はとても大きいものです。
人は理屈だけで選んでいるようでいて、印象や響き、そこから受けるイメージに大きく左右されます。
名前が持つ影響力は、私たちが思っている以上に強いのです。

また、今では広く知られているベネッセという企業も、かつては福武書店という名前でした。
そこから「Benesse(よく生きる)」という考え方を掲げることによって、事業のイメージは大きく広がっていきました。

書店という名前から受ける印象では、どうしても扱う領域が限られて見えます。
けれど、「よりよく生きる」という理念を名前に込めたことで、教育だけでなく、その先の暮らしや人生全体へと事業を展開しやすくなったのだと思います。

このように、名前は単に現在の事業内容を表すだけではなく、これからどこへ向かっていくかを示す力も持っています。

らくらくピアノも、まさにそうです。

もしこれが、単に「○○音楽教室」という名前だったなら、今のような展開はなかったかもしれません。
グレード認定も生まれていなかったかもしれませんし、独自のメソッドも、ここまで育たなかったかもしれません。
あるいは、交流会やフェスティバル、出版といった広がりにもつながらなかったかもしれません。

けれど、「らくらくピアノ」という名前にしたことで、そこには単なる教室名以上の意味が生まれました。
気軽さ、親しみやすさ、安心感、楽しさ。
そうしたイメージが自然に伝わり、その名前にふさわしい活動や仕組みが次々に育っていったのです。

つまり、名前が活動を導き、活動がまた名前の価値を育てていく。
そのような循環が生まれていったのだと思います。

もちろん、ご自身の教室名や屋号もとても大切です。
長く使ってこられた名前には、思い入れもあることでしょう。
ですが、ここで一番大切にしていただきたいのは、お客様に何を提供したいのか、
そしてどのようなイメージを持っていただきたいのかという視点です。

その名前を見たときに、どんな方に来てほしいのか。
どんな気持ちで扉を開けてほしいのか。
どんな未来を感じてもらいたいのか。

そこが明確になると、名前は単なる看板ではなく、理念を伝える大切なメッセージになります。

教室の名前は、過去を表すものではなく、未来を開いていくもの。
私は、そのように感じています。

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光畑浩美
専門家

光畑浩美(音楽教育家)

一般社団法人全日本らくらくピアノ®協会  株式会社PREMUSE

大人のピアノ初心者も、名曲がたった7分で弾けるという独自メソッド「らくらくピアノⓇ」を考案。各地での講座、オンライン講座、講師養成、動画グレード認定、楽譜出版など、国内外問わず活動を展開している。

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