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「腰痛になりやすい姿勢」で荷物を持ち上げる

福本智恵子

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テーマ:よい姿勢・正しい姿勢・美しい姿勢


前回のコラムでは「腰痛になりにくい」体の使い方について
基本的な事をお伝えしました。


今回はその反対で「腰痛になりやすい」体の使い方を挙げてみます。
ほとんどの方は何気なく行なっているかもしれません。
頭のどこかに置いておくと、ふとした時につながるかもしれませんね。


床に置いてある物を持ち上げる時、
どのような体の使い方をしているでしょうか。

このような動きは物を持たなくても日常的に行なっています。
床に落ちたものを拾う時も似ていますよね。

床に置いてあるちょっと重たい箱を持ち上げると想像します。
実際に動作を行なってみましょう。








さて、どうでしたか。

無意識に行なっていることを改めて「どうしているか」と尋ねられても
返答の仕様がないないかもしれません。

たぶん、ほとんどの方は「膝を曲げて」床の近くまで
手を伸ばしたのではないでしょうか。
ちょっと重たいので両手で持ち上げようとしますよね。

このような動作について、正しい動きとしてよくいわれているのが、
物を持ち上げる時に「膝を曲げる」です。
ここで膝を曲げずに体を前に倒した方は、
腰にとってとても危険な動作をしているといえます。


もうひとつとても重要な動きをする部位があります。
それは「股関節」です。

「股関節」は骨盤と太腿の骨(大腿骨)の間の関節です。
この関節は様々な方向に動くことができ、
私たちが二本足で立って歩くためには
股関節の使い方が非常に重要になってきます。


では、物を持ち上げる動作ではどのように使うかというと、
「股関節を曲げる」のです。
「膝を曲げる」と同時に「股関節を曲げる」ことで、体を前に傾け、
両手を床に近づけていきます。


しかし、ここでも腰を痛める使い方をしている例があります。
股関節の曲げ具合が少なく、体が前に傾かないため、
背中を丸めて頭を下げながら、両手を床に近づける動きです。


背中を丸めているかどうかは意外と気づいていません。
鏡などで一連の動作を横から見てみると一目瞭然です。
それでも分かりにくい場合は、誰かに見てもらうとか、
デジカメや携帯の動画で撮影してもらうとはっきりとわかるでしょう。


腰痛になりやすい床から荷物を持ち上げる動き
「膝を伸ばしている」
「股関節を曲げていない」
「背中を丸める」


物を持ち上げる際にはこれらにあてはまっていないかを意識してみましょう。



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福本智恵子
専門家

福本智恵子

Cosmos(コスモス)

「良い姿勢」とは「まっすぐ立つ」こと。それはヒトが生まれたときに遡る。約1年間をかけた発育発達過程を、赤ちゃんから大人まですべての人が学習・実践でき、「良い姿勢」と「効率の良い動き」が作れます

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