姿勢がもたらすあきらめ感
肩こりになりやすい姿勢について、
多くは猫背のように背中が丸く、頭が前にある姿勢というお話を
前回のコラムで書きました。
この頭が前にある姿勢はなぜ起こるのでしょうか。
私達は毎日、2本の腕や手を使って日常動作を行ないます。
食事をする時
着替えをする時
運転をする時
ペンを持つ時
キーボードを打つ時
物を持つ時・・など
この腕を使うのは身体の前側がほとんどですね。
あまり身体の後ろで腕を使うことはないです。
手を使う時には必ず目も使っていますね。
私達は見たところに手を伸ばします。
場合によっては、キーボードのブラインドタッチのように
見なくても手を使うことはできます。
でも、どこかは見ていますよね。
見ることで視覚からの情報を得ていますが、
私達の目があるのは顔。
見て、手を使うためにいつの間にか頭は前方へ移動しやすくなります。
頭が前方へ移動すると、背骨の正しい並びが崩れた状態になります。
この背骨の並びは、骨盤とも関連があるのです。
正しく座っている人が背中だけ丸くしているケースもあるかとは思いますが、
ほとんどの人は骨盤が後ろに倒れた姿勢で座っています。
頭の位置だけを見るのではなく、座った姿勢全体を見てみましょう。
座った時の土台は骨盤です。
その骨盤が正しい位置・傾きではなかったら・・・
当然、骨盤の上に乗っかっている背骨や頭の位置も崩れてきます。
その崩れから重たい頭を支えるための筋肉が必要以上に緊張して
肩こりを起こす場合もあります。
私達の身体は一部分が崩れたら、その影響は身体全体に広がります。
首・肩の症状だから、首・肩周りなのかというと、
そうではないことの方が多いかもしれません。
【体幹】とは、簡単にいうと胴体部分です。
骨盤・背骨・肋骨・肩甲骨などの骨がありますね。
それらにはたくさんの筋肉が関わっています。
【体幹】のコンディショニングによって、
骨の並びは調い、無駄な緊張のない、動きやすい身体を手に入れられます。
肩こりも【体幹】を調えることで自然な動きが身につきます。
そして、こんな日も遠くないかも。
「いつの間にか肩がこらなくなった」
「そういえば肩に手を持っていかなくなった」
【体幹】を調えるには、「脱力」が重要でした。
骨盤や背骨の並びが調ったら「安定」して身体を使うことが必要です。
キーワードは『呼吸』です。