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しなやかさ

福本智恵子

福本智恵子

テーマ:よい姿勢・正しい姿勢・美しい姿勢


私達は「地球」という惑星のもとで、【重力】の影響を受け続けています。
日常生活では【重力】を感じながら動くことはあまりありませんね。
実際は、どんな場面でも【重力】は私達の動きにかなり影響を及ぼしています。
同じ動きを陸上と水中で行なった場合、【重力】による負荷のかかり方はかなり異なります。

例えば、仰向けに寝て両膝を立て、足の裏を床につけた状態を保ち、上体を起こして座る動き。
足を持ち上げて反動や勢いをつけず、両手で太腿を引っ張らず、息を止めず、
ゆっくりと同じスピードで、滑らかに上体を持ち上げるとしたら、
あなたはできますか。

起き上がれることはできても、力んだり、足の裏が床から離れたり、
途中からスピードが変わったりして、決して滑らかとは言えない動きではありませんか。

同じ動きを水中で行なうと想像してみてください。
プールなどで潜った状態で行なうとしたら、どんな動きになるでしょうか。
反動をつけなくても動けそうですよね。
少し浮いた状態だと、水中で寝返りのような動きもできそうです。

宇宙ステーションのように無重力の空間だとどうでしょうか。
経験したことはありませんが、テレビで見た限りでは、
やはり陸上で行なうよりは容易に上体を持ち上げられそうですね。

普段、自由に動けているようでも、地球で生きている限りは
このように【重力】の影響を受け続けているのです。

先ほどの例で挙げた仰向けから上体を起こして座る動きでも、
その過程の体の使い方を変えることで、【重力】の影響を少なくして、
体への負荷を軽くすることができます。

普段何気なく行なっている体の使い方や動きがしなやかで、
反動や勢いをつけず、力まずに滑らかに行なえていますか。
いつもどこかにグッと力を入れている、勢いをつけている、
どこかに手をかける、何かを引っ張るなど物に頼っているというような
動きをしているならば、【重力】の中でしなやかな動きができにくくなっています。

無意識に行なっている日常動作をこのような視点で見てみましょう。
かなり無理をしながら体を酷使していませんか。

あたりまえだから気づいていないことに気づくことが美しい姿勢への第一歩なのです。

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福本智恵子
専門家

福本智恵子

Cosmos(コスモス)

「良い姿勢」とは「まっすぐ立つ」こと。それはヒトが生まれたときに遡る。約1年間をかけた発育発達過程を、赤ちゃんから大人まですべての人が学習・実践でき、「良い姿勢」と「効率の良い動き」が作れます

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