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コラム
ヤマト運転者に過労死認定
2020年12月16日 公開 / 2021年1月19日更新
宅配最大手「ヤマト運輸」(東京)の男性社員(当時45)が自殺したのは業務の心理的負担が原因だったとして、遺族が国を相手取り、労災認定などを求めた訴訟の判決が16日、名古屋地裁であった。井上泰人裁判長は「業務による心理的負荷は精神障害を発病させるほどのものだった」と述べて労災と認定、労基署による遺族補償年金などの不支給決定を取り消した。
判決によると、男性は1999年に入社し、2015年9月から名古屋市内の営業所で配送車のドライバーとして勤務。16年3月下旬ごろに精神障害を発病、同年4月に愛知県内で自殺した。
判決は、発病する4カ月前の15年12月3日~翌年1月1日の時間外労働が約134時間にのぼり、その後も月約57~79時間で、心身の疲労が蓄積したと指摘。業務中に部下や自身の事故が相次ぎ、責任や勤務への不安もあったとして、発病と業務との因果関係を認定した。
(以上朝日新聞ニュース)
【論評】
本件では業務内容と死亡との因果関係が問題となりました。
過労死過労死ラインは月に20日間出社したとして80時間とされています。
病気の発症2~6か月で平均80時間を超える残業があると病気(精神疾患等)と残業との因果関係
が認められやすいということです。
病気の発症1ヶ月前は、100時間を超える残業をしている場合も、同様に健康障害と長時間労働の
因果関係を認めやすいとされています。
本ケースでは57時間~79時間と80時間は切っていましたが、病気の発症1か月前が134時間もの
残業があったことを重くみたものと思われます。
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