農業と知的財産(3)
最近、「今は時代の転換期にある」、という言葉をニュース等のコメントでもよく聞くようになりました。ということは、今、目の前にある大きな時代的な変化は、日常的にも波及し、一般にも認識されてきていることを意味します。。
占星術の世界では、2023年、つまり、今年の3月から、本格的な「風の時代」に移り、キーワードは「破壊と再生の時代」ということのようです。
「破壊と再生の時代」とは、センセーショナルな言葉ですが、要は、「古い時代」から「新しい時代」への転換と同じことになります。
「新しい時代」というと、既に定着した言葉として、「SDGs(持続可能な開発目標)」があります。
「SDGs」の言葉が定着していることは、裏を返せば、今の状態がこのまま進んで行った場合、地球も人間もヤバいことになる、という警鐘でもあり、今後の新しい時代にとっては、好むと好まざるとにかかわらず、「SDGs」は正に我々にとっての重要で必要な目標になります。
SDGsに関連して、テクノロジーの分野で提唱されている指針に、「グリーンテック」があります。日本語では、再生不能資源を使用しない(又は抑制する)製品やサービスに関するテクノロジーになります。
「グリーンテック」は、再生可能エネルギー技術や環境再生技術など、様々な分野の技術が含まれます。「新しい時代」に対応する技術は、今までの技術に対して、異なる発想、つまり、新しい発想が要求されるため、過去から現在まで順調に定着している企業よりも、0レベルから発想し、デジタル技術等を活用するスタートアップ企業の方が得意になります。
実際、「知的財産」分野における特許出願を見ても、現時点で順調な企業は、必然的に現在の自社製品に関連する技術の特許出願がメインになりますが、それ以外の中小企業,個人及びスタートアップ企業等は、時代の変換に伴う新技術や上述した「グリーンテック」に関連する技術やサービスの特許出願等が増えているように感じます。
前回のコラムでも書きましたが、自動車のEV化は、単なる脱炭素の問題だけではありません。基本的には、地球に存在する限られた資源を消費する以上、いずれ枯渇します。我々の子孫や地球全体のことを考えれば、浪費を無くし、いざというときのために、少しでも資源を残せれば、自然界にとって、それを維持し、保全する観点から必須であることは自明です。
「時代の転換期」に遭遇している以上、少なくとも今後10年程度は、「古い技術」から「新しい技術」への急速な入替期間が続くと思われますが、「SDGs」や「グリーンテック」は、「新しい時代」における企業の方向性を考える観点からも重要なキーワードの一つになると思っています。