農業と知的財産(1)
最近のニュースを見ていると、円安,値上げ(インフレ),戦争(侵攻),新型コロナ,台風など、悲観的な文字を見ない日はないほど不安定な状況が続いています。
1年後の日本(世界)は一体どうなっているのか予測もできません。まさに、「時代の転換期」の真っ只中に遭遇しているという感じがします。
特に、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、日本のおけるその筋の人たちの行いと何ら変わりありませんし、日本のほうが何倍もマシかもしれません。
第2次世界大戦以来といわれる予備役兵の動員令,正当とは言い難い一方的な併合に向けた住民投票,残虐行為に対する信じ難い嘘や誤魔化し、などは、どこの世界の話か,また、いつの時代の話か,と思ってしまいます。
一方、軍事侵攻により、隠れていたものも見えてきています。隠れていたというよりも反面教師的に気づかされたと言ったほうがよいかもしれません。
ニュースからの感想になりますが、このようなロシアの振る舞いを見ていると、今まで、我々が当たり前のこととして過ごしていた、「民主主義」の大切さ(有り難さ)や「法治主義」の大切さ(ルールの必要性)に気づかされます。
「民主主義」や「法治主義」は、平和を維持しつつ個々人が人間として生きて行く上で絶対的に「必要なもの」と感じます。
ところで、「必要なもの」といえば、例えば、特許制度で代表される「知的財産制度」も同じです。
ロシアも日本を含む世界各国と同様の特許制度を持っています。
特許制度とは、新しい発明をした者に、国家から、一定期間(20年間)にわたって独占権(特許権)が付与される制度です。これにより、発明者は、一定期間にわたって保護されるとともに、発明(特許権)を活用する機会が与えられます。
しかし、今のようなロシアの体制(大勢)では、このような制度(ルール)が正当かつ適切に機能するかどうかは全く信用できません。
加えて、ニュース等によれば、軍事侵攻により、ロシアの技術力、特に、所有する武器などは、狙いが定まらない古いものも多く、新しい技術は西側に頼っていることも表面化しています。
法治国家として、制度(ルール)が正しく適切に機能しなければ、テクノロジーや経済の進歩のみならず、国家そのものの衰退や没落につながってしまうことを示しています。
日本のように、民主主義及び自由主義が浸透している国では、「知的財産」制度に関するルールは正しくかつ適切に維持されています。そして、国家の健全な成長や発展にリンクし、最終的には、上に挙げた、円安,値上げ(インフレ),戦争(侵攻),新型コロナ,台風など、を克服するための基礎的な力になり得るものであり、改めて、「知的財産」制度の重要性及び必要性を感じています。