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時代の「大変換期」を如何に乗りきるか<9>

下田茂

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テーマ:社会情勢雑感

 今年もまもなく終わります。今年はコロナで明け、コロナに暮れる年になりました。このコラムも、コロナに始まり、コロナで終わろうとしています。
 最初の頃に書きましたが、「知的財産」と「コロナ」は、目に見えない点で似ています。また、目に見えない故に、如何に「思考力(想像力)」を働かせるかが重要になってきます。このように、「コロナ」に対する見方と「知財」の見方は、ある意味、共通の要素があると思っています。
 以下は、今までの要約になりますが、今は、80年歴史サイクルの大変換期に遭遇していると思っています。そして、このような大変換期では、量子論の観点から集合的無意識の原理が働き、社会,政治,経済,自然等の様々な分野の大転換が、同時に起こる可能性があると考えています。もちろん、同時と言っても一緒という意味ではありません。10-20年程度の間に、偶然を超えて発生する可能性があるという意味です。
 現在は、「コロナ」に翻弄されていますが、今の状況を見ていると、今後、経済,政治,さらに、社会,自然等に関連する転換現象も十分に予想できます。
 このような個々の転換は、どうしても悪い方に考えてしまいがちですが、古い時代が終わり、新しい時代への踊り場と捉えることができます。
 したがって、このような変換期では、今までの常識的な考え方や価値観を一旦リセットし、新しい視点と発想で臨むことが重要になります。正に「変化」が重要なキーワードになります。そして、未知の領域に入り込む以上、前回のコラムで紹介した「パラノイアだけが生き残る」というスタンスが重要になると思っています。
 現在のような大変な状況下では、人真似で動くよりも自分で考えて判断することがより重要になります。そのためには、「傲慢さ」から離れて「謙虚さ」を持つことが正しい判断に導かれることになります。
 例えば、現在の「コロナ」は、第3波と言われています。これは過去を振り返った見方です。しかし、この冬に感染者が急増し、数年後に振り返ったとき、2020年から2021年の波は、大きな第1波であったということも考えられます。
 「パラノイア」的な極端な考えに従えば、一歩も家から出ないで嵐が過ぎるのをじっと待つとともに、嵐が去った後の準備をしておく、という選択肢もアリということになります。リスクヘッジの観点から慎重になることに越したことはありません。
 来年は、このコラムも少し視点を変え、「コロナ」と「知的財産」の関係をテーマに書こうかと思っています。
 しばらくはカオスの状態が続くと思いますが、この一年、無事に過ごせたことを感謝しつつ、皆様にはよいお年をお迎え下さいますようお祈り申し上げます。

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下田茂
専門家

下田茂(弁理士)

みらい国際特許事務所 長野オフィス

個人から企業及び大学発明まで幅広く対応し、高い特許登録率を維持しています。持前の知財センスに基づき、特許権や商標権の取得はもちろんのこと、依頼者に満足して頂けることを第一に、広く深くアドバイスします。

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