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パラノイアだけが生き残る

下田茂

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テーマ:一息


 このタイトルは、最近読んだ本のタイトルです。著者は、元インテルCEOのアンドリュー・S・グローブ氏です。日本語では、「病的なまでの心配性だけが生き残る」と訳されています。
 もちろん、病的なまでの心配性の人が全て生き残れるという意味ではありませんが、生き残るための条件の一つとして「病的なまでの心配性」が必要ということでしょう。心配ばかりして、何もしなければ、早い段階で淘汰されてしまいます。
 この本は、ビジネスシーンから見た考えを書いています。正直、本は時間がとれずにほとんど読めていませんが、ビジネスを成立させる能力があったとしても、生き残るためには、「病的なまでの心配性」が必要であり、病的なまでに心配した上で、その対策を考えて行動することが重要であることを教えていると思います。
 ところで、最近、自殺願望を持った若い人たちが、結果的に犯罪に巻き込まれてしまったという不幸な事件が座間市で起きました。
 心の中のほんとうの思いは他人の誰にも分からないかもしれませんが、犯罪に巻き込まれた人たちは、悲観的な思いに包まれていたものと想像できます。しかし、先に紹介した本によれば、悲観的な思いは、むしろ生き残れる条件にさえなりえる可能性を秘めています。
 全ての物事には二つの面があります。したがって、弱さは強さになり、強さは弱さになります。要は物事に対する自分自身の捕らえ方にかかっています。
 私は、ここのコラムで、「結果が先-原因が後?」,「偶然は必然,必然は偶然?」などのタイトルにより、物事に対する自分なりの思いを書いています。これらの見方は、全ての物事には二つの面が存在し、一面だけの捕らえ方は正しく捕らえられないと思っているからです。思考の根底には、「常識は非常識、非常識は常識」の見方が働いているかもしれません。
 このことから、信条として、「人は人を裁けない」という思いを持っており、物事や出来事に対しては、「もし、神様がこのことを見ていたらどのような見方をされるだろう」と思うように心掛けています。したがって、私の言葉には少し非常識なことが含まれているかもしれません。
 しかし、確かに言えることは、物事や出来事に対して、決して一面だけを見て悲観的にならないでほしいということです。自分では認識できていないだけであって、その物事や出来事には、もう一つの面、つまり、悲観的とは反対の面が必ず潜んでいることを忘れないでほしいと思います。

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下田茂
専門家

下田茂(弁理士)

みらい国際特許事務所 長野オフィス

個人から企業及び大学発明まで幅広く対応し、高い特許登録率を維持しています。持前の知財センスに基づき、特許権や商標権の取得はもちろんのこと、依頼者に満足して頂けることを第一に、広く深くアドバイスします。

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