「片づけたい女たち」
◆「やったあ! やった、やったあ!!」(早坂ふく子)
「結婚三十年目のグラタン」~玉乃井雅子のこんだて帖~
孫ができたことを知った「喜びの第一声」から、私の朗読劇は始まった。
しかし、その華やいだ気分は、夫の声で途端にしぼんいく。
四十年近く務めた小学校を退職した夫は、やめてすぐは「第二の人生だ」と張り切っていたが、
三か月もすると「第二の人生」を放り出し、今やすっかり「ぬれ落ち葉」と化している。
朗読劇を見てくれた友人から
「自分の夫とオーバーラップして、見に積まされた」という感想をもらった。
夫の心無い一言に「そんなことを言うなら離婚しましょう!」と家を飛び出す雅子。
しかし気が付けば、いつものように商店街を歩き、いつものように八百屋や魚屋をのぞいている。
何事もなかったように家に戻り、夫のために料理を始める雅子。
そして登場する「鱈とほうれん草のグラタン」
「料理」には、幸せを生み、人をつなぐ力がある。
そしてそれは「朗読」にも。
友人から
「今回の朗読会、どの話も聴いた後に温かいものが心に残りました」
「人の声で聴くのは心にじかに染み入りますね」
という感想をもらった。
コロナやロシアのウクライナ侵攻で、閉塞感に負けそうになっていたとき、
「朗読」という形で自己表現ができたことは幸せでした。
更に、今回初めて他の登場人物との絡みがあり、とても新鮮に感じましたし、
他の方から沢山勉強させて頂きました。
また、素晴らしいスタッフの皆様と作り上げることができて、
青春時代の「演劇」の思い出が甦りました。
「朗読」で何ができるのか、これからも追求していきたいと思います。
一大決心をして公演を実現してくださった長野先生、本当にありがとうございました。
閉塞感のただ中で、この公演にお誘いいただいたこと、改めて感謝です。
今、ひとつの目標を達成した喜びと、終わってしまったという寂しさの狭間に身をおいています。
祭りの後の寂しさひしひしです。
ステージ・アップの朗読会が、いつまでも続くことを心から願っています。
また皆様にお目にかかれますように。 (早坂ふく子)
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