「娘への手紙」
先頃、山形の小さな食堂で、とても温かいもてなしを受けた私たち。
実は、先日また行きました。 あのお店に!!
確かこの辺だったはずと、以前来た時の記憶を辿りながらお店に着くと
その日は、駐車場にたくさんの車が停まっていました。
「今日は随分お客さんが、いっぱいだね」
そう言いながらお店に入ろうとすると、入口の所に 「本日貸切」 の看板が。
「え~今日は貸切?」
それでもすぐには諦めきれなかった私たちは、ダメもとでお店の中に入っていきました。
「こんにちは!」 と声を掛けると、気づいた親方が本当に申し訳なさそうに
「あ~お客さん、申し訳ないなっす。今日はあいにぐ会合が入ってで・・・」
残念ではありましたが、あまり無理を言っても思い、
引き上げようと車に向かった私たちのもとに、親方と女将さんが追いかけてきました。
「せっかく来てけらっしゃったのに、申し訳ないことだったなす」
「こんなもので悪いげんと、帰りに飲んでってけらっしゃい」
そういって、冷えたパイナップルジュースを2本持たせてくれたのです。
私たちは笑いながら 「また来ますね」 と言って車を出しました。
そして親方と女将さんは、この時もまた、私たちの車が見えなくなるまで
手を振って見送ってくれました。
この店の、親方と女将さんの温かさは、なんとも不思議な温かさです。
本当に、また行きたいと思っています。
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