披露宴での 「ご両親の敬称」

長野淳子

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テーマ:言葉のマナー

披露宴の結びに 「両家代表謝辞」 として、多くは新郎のお父様からお礼の言葉があります。
この時、司会者はこの 「お父さん」 をどう紹介したらいいでしょう?

これは、司会者の中でも意見が分かれるところで、
私自身あるホテルの支配人から 「両親に敬称はいらない」 と言われたことがあります。

✕ 「新郎の父、鈴木一郎より挨拶があります」

これは、つまり
「司会者は、新郎新婦側の立場にあるから、身内である父親に敬称を付ける必要はない」
という考え方から出た言い方だと思います。

確かに、企業の周年パーティーなどで、主催者の代表が挨拶をする場合、司会者は

○ 「弊社 代表取締役 △△△△より、ご挨拶申し上げます」

と、会社側の立場に立って、たとえそれが社長であっても、敬称を略して紹介します。

しかし披露宴の場合、新郎新婦の両親は、お客様を招待する 「主催者」 側ではありますが、
同時に、「祝福される」 側であり、「もう一つの主役」 でもあります。

ですから、司会者がその 「もう一つの主役」 を呼び捨てにするのは NG です。

○ 「新郎のお父様、鈴木一郎様よりご挨拶がございます」

と、敬称を付けて呼ぶのが自然であり、礼儀にかなっているといえるでしょう。

「敬語」 や 「敬称」 の使い方は、一見難しそうに見えますが、
大事なのは、「そこがどういう場面か」 ということ。

同じお祝いの席であっても 「会社のパーティー」 と 「結婚披露宴」 は違う。
そうとらえれば、そんなに難しいことはないと思います。

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言葉には話す人の思いが宿ります。「生きた言葉」を日頃から使って、物事を人生をいい結果に導きましょう。ステージ・アップは、司会・朗読・講演・講座など様々なシーンに合わせて「生きた言葉」をお届けします!!

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