「新幹線の車中にて」 (下り編) その2
ブライダルシーズン
この季節は、毎週土曜・日曜・祝日と、披露宴の司会に大忙しです。
そうした中で、この頃の披露宴を見ていて、変わったなあと思うことがあります。
それは、披露宴に小さいお子さん連れのお客様が、増えたことです。
以前は 「子供は家族に預けて」 という方が多かったように思うのですが、
近頃では披露宴の会場に、親戚やご友人のお子さんが10人以上もいらしたり、
ベビーベッドが2~3台準備されていることも珍しくありません。
子供たちもその日が 『特別な日』 であることを、ちゃんと理解しています。
よそ行きの可愛いお洋服を着て、美味しいお料理を食べて、
同い年くらいのお友達もたくさんいて、みんなウキウキです。
新郎新婦にエンゼルブーケを渡して、お返しのプレゼントをもらって
お写真を一緒に撮って、もうドキドキワクワクです。
以前、こんなことがありました。
4歳くらいの女の子が、たまたま開いたドアから会場の外に出てしまいました。
フロアで遊んでいるうちに、たまたま開いたエレベーターに乗ってしまいました。
そして、たまたま開いた客室のフロアで、降りてしました。
一人のお客様が、たまたま女の子を見つけて名前をたずねますが、
女の子は泣きじゃくるばかりで、答えません。
そのお客様は、女の子が可愛らしいドレスを着ていたので、
「きっと、披露宴に出席している子供だ」 と思い、女の子をフロントへ連れて行きました。
女の子を預かったフロントの係は、一つ一つ会場を回って親御さんを探しました。
そして、やっと会場が見つかったとき、その女の子のおかあさんは、
初めて女の子が会場を出ていたことに気がつきました。
そして、女の子に向かって言いました。
「だめでしょ!! 迷子になっちゃ!!」
女の子の 『大冒険』 は、30分で終わりました。
全てがいい方向にいって、女の子は無事におかあさんの元に戻りました。
本当に良かったと思います。
おかあさん お願いです!!
可愛いお子さんから、目を離さないでください!! お願いです!!