「謝る」 ということ
先日、出先での出来事です。
駐車場に車を入れようと歩道を横切るため一旦停止した時
私の車の前を、2歳くらいの男の子が、一人でちょこちょこ走っていきます。
あんなに小さい子が一人で走っているなんで・・・とビックリしながら、
きっとお母さんが慌てて追いかけてくるに違いないと、
お母さんが飛び出してくるのに気をつけながら、待ちました。
しかし、お母さんらしき人は一向に現れません。
後ろからクラクションを鳴らされ、私は車を前に進めました。
車を駐車場に入れて降りると、やっとお母さんが男の子に追いついたらしく
歩道に停めてあった自転車に、男の子を乗せているところでした。
男の子は、自分が乗る自転車に向かって走っていたのです。
私は思い切ってお母さんに声を掛けました。
わたし 「お母さん、さっきここをお子さんが一人で走ってきて危なかったですよ!」
お母さん「すみません!! 目を離したすきに一人で走り出してしまって・・・・」
わたし 「こんなにかわいい子に何かあってからでは、取り返しがつかないから気をつけてね!」
お母さん「ご心配おかけしました。すみませんでした。」
ここまでは、良かったのです。
そこに一人の男性が近寄ってきて、私を見て何か言いたそうにしています。
それは、お父さんでした。
お父さんが言いました。
お父さん「それって、もしこの子が事故に合ったら、この子が悪いってことですか?」
わたし 「え?」
お父さん「歩道を横切って駐車場に入るなら、運転者が歩行者に注意するのは当たり前じゃないですか?」
わたし 「それは、どちらか一方ではなく、お互いに注意すべきだと思いますよ。
特に小さい子供は、夢中になると周りを見ずに走り出しますから、
一緒にいる親御さんが、目と手を離さずに注意すべきだと思います。」
そこでお母さんが言いました。
お母さん 「おっしゃる通りです。親がしっかり見てなくちゃダメですよね。
あなた、この方は『危なかったわよ』って親切に教えてくれたの。もう余計なこと言わないで。
本当に失礼しました。気をつけます。大事な一人息子ですから。」
そう言うと、なおも不満そうに言い募るご主人の腕をつかんで、立ち去りました。
親がちょっと目を離したすきに起こる、悲しい事故。
あの時、気をつけていれば・・・と悔やんでも、起きてしまってからでは遅いのです。
私はきっとおせっかいなんですね。
でも、一声掛けることで、防げることもあると私は信じています。