「新幹線の車中にて」 (下り編) その2
先日、学生時代の友人と久しぶりに会って、食事をしていた時のことです。
斜め後ろの席から歌声が聞こえてきました。
「ハッピイバースデーツーユー♪~ ハッピイバースデーツーユー♪~」
見ると、お店のスタッフが可愛らしいケーキを手に、歌っています。
ケーキには花火が添えられ、シュッシュッと音を立てながら輝いています。
その席にいたのは、20代後半の女性2人。
一方の人が 「え~」 とびっくりしながらも、嬉しそうに笑っていたので、
その人が誕生日なのだとわかりました。
すると 「ハッピイバースデー」 の歌声が、だんだん大きくなっていきます。
そうです。そのフロアにいた他のお客様が、声を合わせて歌い始めたのです。
もちろん私と友人も、一緒に歌いました。
そして、全員で歌い終わった時、拍手が湧きおこりました。
その人は、照れくさそうにしながらも、プレゼントをしてくれた友人に
そして、拍手を贈ってくれたフロアのお客様に
笑顔で 「ありがとうございます」 と応えました。
彼女の目に、キラリと光るものがあるように、私には見えました。
そしてフロアは、何事もなかったかのように、また静かになりました。
偶然に居合わせた 「バースデーサプライズ」
幸せのお福わけを頂いたようで、なんともすてきなひと時でした。
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