「新幹線の車中にて」 (下り編) その2
成人の日 今年もたくさんの 「新成人」 が社会に巣立った。
雪模様のまさしく 「ホワイト成人式」 となった中
式に参加した紋付袴や晴れ着姿の若者たちは、雪の洗礼など物ともせずに
いずれも晴れやかな笑顔で、自分たちの未来に思いを馳せているようだった。
中には、真っ赤に染めた髪の毛を天高く逆立てている男の子や
晴れ着の襟元を、肩先までぐっと下して、ドレスのようにアレンジしている女の子など
今年も思い思いのファッションで 「個性の自己主張」 に余念のない若者たちもいた。
「今の若い人は・・・」
かつて、自分がその 「若い人」 の方に入っていた頃、私はこの言葉が好きではなかった。
何だか 「十把一絡げ」 に扱われているようで、抵抗があった。
だから、自分が大人になったら、この言葉は使うまいと思っていた。
それなのに・・・・
気がついたら、使っていた。
少なからず ショックだった。
この動揺は・・・・
「何だか近頃 新聞の文字が見えにくいなあ~と思って
母の老眼鏡を何気なくかけてみたら、文字がはっきり見えた」 時のショックに似ている。
そうなのだ。
私も、そういう大人の仲間入りをしたのだ。
そうした中で、大阪市長の橋本徹氏が、式典で新成人たちへ贈った
「お祝いの言葉」 が、とても印象的だった。
「成人おめでとうございます!
どうぞ、これからの人生を精一杯謳歌して下さい!!
ただし、責任はちゃんととってもらいます!!!
なぜなら、あなたたちは もう大人だからです!!!!」
「大人としての責任」
新成人の若者たちは、この言葉をどんな風に受け取ったのだろう。
大いなる関心を持って、彼らに聞いてみたいと 私は思った。
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