あおり運転とドライブレコーダー

笠中晴司

笠中晴司

テーマ:時事ネタ「交通事故」

東名高速での不幸な事故(事件?←私の私見では,「危険運転」というよりは,「監禁致死」(少し難しく説明すると,「『監禁』という状態においた結果,その『監禁』状態に内在するリスクが顕在化して,死に至らしめる」罪です。)のほうが法律構成としてはシックリきます)以来,「あおり運転」に関する報道が連日のようにされています。

それら報道で,着目されているのが,被害防止のための予防法のひとつとして,あおり運転等の状態をきちんと記録しておくためのドライブレコーダーです。

振り返ってみると,私が,交通事故の証拠として,「ドライブレコーダーが有効」と書いたのが,2013年6月の下記のコラムですが,そこから4年強が経過しています。

http://mbp-japan.com/kyoto/ko2jiko/column/8150/

今回の報道などをきっかけに,ドライブレコーダーの設置された車両の比率が増えることは間違いありません(実際に販売店に対する問い合わせが激増しているようです)。

そのようにドライブレコーダーが普及する効果として,本日のテレビ番組で言っていたのが,あおり運転も含む「危険な運転」の抑止効果です。

つまり,ドライブレコーダーで記録している車両が多数あるということは,常にドライブレコーダーで記録されているという意識をもって,危険運転をするドライバーも運転するので,危険運転を回避するようになる。

さらに,ドライブレコーダーを設置しているドライバーも,自身の運転の様子もドライブレコーダーで後からわかってしまうので,自身の運転にも気をつけるようになるということでした。

このような良いことづくしのドライブレコーダーなら,皆様もぜひ設置をご検討されてはと思います。

もちろん,私が以前書いたように,裁判では,ドライブレコーダーの記録は,最も有力な証拠となると言って過言ではありません。

なお,最後に私が経験した交通事故の事例をふりかえると,ドライブレコーダーを設置している車両でも,「故障した」とか「記録されていなかった」とか言って,出してこない例もあるのが,不思議なところです(あくまで,「推測」ですが,自身に不利な映像がある場合は,隠してしまっている?)。

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笠中晴司
専門家

笠中晴司(弁護士)

丹波橋法律事務所

大学卒業後,民間企業(地元銀行)で10年間勤務。その後,志をもって弁護士を目指し,弁護士になってから丸17年の経験を積みました。経験に基づく,バランス感覚は,他の弁護士より優れていると自負しています。

笠中晴司プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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