人権研修をしてきました
事業者は、雇っている労働者に心理的な負担を把握する検査をするよう、労働安全衛生法に定められています(66条の10)。2015年に定められましたが、当初は常時雇い入れる労働者が50人未満の事業場は努力義務にとどまっていました。それが、令和10年4月1日からは、50人未満の事業場も義務になります。
さて、このストレスチェックですが、現場の方々からは、「何のためにやるのかわからない」「やって何のメリットがあるのかわからない」「めんどうだけど、やれって言われるから仕方ない」などといった声を聞くことがあります。
ストレスチェックは義務だからやるのはやるんですけど、どうせやるんだったらうまく役立てたいと思っている会社も多いかと思います。そこで、まずストレスチェックとはどんなものか、ストレスチェックをうまくやるにはどうすればいいか、やった後どんなことをしたらいいかを伝えていきたいと思います。
まず知っておいていただきたいのは、ストレスチェックは「メンタル不調者」をあぶりだすためにやるのではないということです。ストレスチェックは労働者の心理的な負担を測るものですので、その労働者のメンタル状況も「推測」できます。しかし、メンタルヘルス不調の有無や就業上の配慮の必要性は、ストレスチェックだけで決めるものではありません。必要に応じて、医師による面接指導や医療機関への相談につなげていくことが大切です。
ストレスチェックは、メンタル不調につながる心理的負担の種類と度合いを把握して、対策を考えるための重要なデータを得るためにやるものです。人は心がある動物です。人の考えや行動・言動は、心の働きに大きく影響されます。その心に不調があると、仕事もうまくできません。そうなると、会社も損失をこうむります。そうならないために、職場の環境や働き方が、心にどのような負担を与えているかを把握する、その手段がストレスチェックなのです。
ストレスチェックは、一般的には厚労省の「職業性ストレス簡易調査票(57項目版)」が使われます。無料で使えますし、内容も標準的です。これからの記事では、この簡易検査を用いて解説します。
ストレスチェックは、よりよい職場環境・働き方を考えていき、働く人も働かせる人も幸せな会社づくりをする、強い武器になります。ぜひうまく利用しましょう。


