第1回 ストレスチェックは本当に意味があるのか
ストレスは、個人にだけかかっているものではありません。集団全体にもかかっていると考えます。ストレスチェックでは、個人の結果だけでなく、職場全体の結果も出ます。職場で、どのような負荷が高く、どのような反応が出やすく、支えがどの程度機能しているか、その傾向を見ることができます。
分析内容
この集団分析から、職場の改善点がよく見えてきます。まず、分析内容をよく見てみましょう。ここでは、先に述べた、ストレスチェックの3項目にそって説明します。
負荷
職場内に、どんなストレスがかかっている人が多いかがわかります。もちろん、ストレスがかかることは、必ずしも悪いことではありません。ただ、過剰なストレスが業績に影響しているとすれば、職場としては改善の必要があろうかと思います。たとえば仕事が時間内に終わらない人が多いとなれば、仕事量や仕事の仕方を考えることになります。
反応
たとえば、夜寝にくい人が多ければ、それが仕事に影響している可能性があるかもしれません。成果が落ちている部署があれば、まずここをチェックするのもいいでしょう。結果によっては、産業医に相談することも考えられます。従業員の健康に気を配ることは、いまや職場で必要とされていることです。定期健康診断もありますが、ストレスチェックでは生活に直接かかわる項目がわかるので、より具体的な対策が立てられます。
支え
職場の支えが足りていなければ、どんな支えをしていくべきか考えることになります。仕事の性質を考慮しながら、上司や同僚からの支えはどうあるべきか考えます。一人でしかできない専門的な仕事が多い職場では、まわりの支えを受けづらくなります。そういう場合でも、できるだけ、ほかの人ができる仕事を見つけて、代わりにできる人を増やすことも考えます。
新人が多い職場では、教育係の負担が大きくなりがちです。仕事の分散を考えましょう。また、育児や介護など家庭の事情が負担になっている場合には、会社として、休暇制度、勤務時間の調整、相談先の案内など、仕事との両立を支える仕組みを考えることができます。
といった具合で、職場環境をよりよくするための組織づくりに、集団分析はとても強力なツールになります。個人の結果ももちろん大事なのですが、集団分析もとても大切です。これを有効に使うことで「やりっぱなし」にならないようにできます。


