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篠田啓彦

国語力と誉め育てで中学、高校受験合格に導く学習塾

篠田啓彦(しのだひろひこ) / 塾講師

国語専門オンライン学習塾 啓理学舎

コラム

受験に必要なものは・・・『素直さ』『まねること』 その前に『褒め育て』

2016年5月30日 公開 / 2024年4月5日更新

テーマ:ちょっとした誉め育てのコツ

コラムカテゴリ:スクール・習い事

皆さん、こんにちは!

国語専門オンライン学習塾 啓理学舎の代表の篠田です。

誉め育ての実行 ~リフレーミング~

さて、今日は
「受験に必要なものは・・・『素直さ』『まねること』 その前に『褒め育て』」
についてお話をさせていただきます。


受験に必要なものは・・・『素直さ』その前に『誉め育て』


わからない授業

まずは、『素直さ』についてお話をさせていただきます。

「受験に必要な力は何ですか?」

と質問されたら皆さんならどう答えますか?

例えば、
「継続する力」
「やりきる力」
「あきらめない力」
「効率よく勉強する力」
「目標がある」
等があると思います。

もちろん、これらの力はとても重要です。

しかし、受験に最も必要な力のひとつは『素直さ』だと私は考えています。

「えっ! そんなこと?」

と思われる親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

ひとつ例を挙げてお話をさせていただきます。

以前、通塾されていた中3生(男子)のことです。

そのお子さんは、将来の目標がしっかりと持っていました。

それは、看護師になることです。

たぶん、親御さんが看護師であることが影響していると思いますが、中3生でしっかりと目標があるお子さんは珍しいです。

そのお子さんは、当塾に中3になる手前に入塾しました。

成績自体はあまりよくなかったのですが、これからしっかり頑張れば、きっと希望の高校に入れると考えていました。

なぜなら、しっかりとした目標があったからです。

最初は、素直に講師の指示することに従って勉強をしていました。

しばらくすると、徐々に我が出てきました。

間違えた問題のやり直しをしなかったり、文字を丁寧に書くようにと言っても言われたすぐあとは直るのですが、しばらくたつと以前のような雑な文字に戻っていました。
(ほかにもありますが・・・。)

ですから、なかなか成績には反映されず、結果を出すことが出来ませんでした。

また、基礎演習を軽視して、難しい問題ばかりを解こうとするのですが、もちろん解くことができず自己嫌悪に陥っていました。

そのお子さんは最終的には、希望の高校へ進学できず、滑り止めの高校へ行きました。

このお子さんは、『素直さ』があまりなかったため、間違った勉強方法をとってしまったというのが受験に失敗した原因だと考えられます。

では、なぜ素直になれなかったのでしょうか?

後で聞いてわかったことなのですが、そのお子さんは、父親との関係があまりうまくいっておらず、ご家庭であまり誉められたことがなかったようです。

家族(特にご両親)から認められないと、お子さんは自分に自信が持てません。

自分に自信が持てないお子さんは、周りの人が言ってくれることに対して、素直に聞くことができません。

それに対して、家族から認められているお子さんは、自信を持っているため、他の人の忠告や指導を素直に受け入れることができます。

つまり、受験には、『素直さ』が必要ですが、その『素直さ』を持つためには、

「親御さんから認められる、誉められること」

がどうしても必要になってきます!

しっかりお子さんを誉めて、「素直さ」を身につけてください!

受験に必要なものは・・・『まねること』その前に『誉め育て』


次は『まねること』についてお話をさせていただきます。


ガッツポーズをする中学生


仕事で例を挙げれば、新入社員は、上司や先輩の言われることをまず素直に受入れ、それを『まねること』が重要です。

それを繰り返し、身についてから、自分なりに工夫していくと自分のやり方が定着していきます。

学習も全く同じです。

まずは、学校や塾の先生のやり方を『まねること』がとても重要です。

しかし、残念ながらこのことが理解できていないお子さんが結構います。

「勉強できるためには、何か才能のようなものがあって、才能がある生徒はそんなに勉強をしなくても良い点が取れる。」と思っているようです。

本気で思っていなくても、頭の隅にあるようです。

私も何を隠そう本気でそう思っていました(-_-;)

そのようなお子さんは、数学では、計算の途中式をしっかり書こうとはしません。

成績を上げるためには、まずこの考え方を改める必要があります。

私がやっている指導は以下です。

まず初めは、お子さんがこちらの指導したやり方で問題を解いていなくても、答えが間違っていなければあまり注意しません。

しかし、答えが間違えたら、なぜ間違えたかを考えさせます。

「間違えた原因は、指導したやり方を守って(『まねて』)いないからだ。」

という結論に達したら指導したやり方で問題を解くことを約束してもらいます。

そして同じような問題を解いていきます。

これの繰り返しだと思います。

このように『まねること』はとても重要です。

ただし、学校や塾の先生の指導に対して、しっかりと『まねる』ためには、(前項でも言いましたが、)『誉め育て』が重要です。

やはり、親御さんがお子様をしっかり認めていないと、他人の忠告や指導を受け入れることができません。

一方、親御さんがしっかりと『誉め育て』しているお子さんは、自信を持っているため、他人の忠告や指導を素直に受け入れ、『まねること』ができます。

しっかりとお子さんを褒めて、他人の忠告や指導を受け入れ、『まねること』ができるお子さんを育てていきましょう!

実例


これまで、

『素直さ』『まねること』が受験にとってとても重要だということと、

それをお子さんに身につかせるためには、『褒め育て』が必要である。

ということをお話させていただきました。

ここでは、「受験に必要なものは・・・『素直さ』『まねること』 その前に『褒め育て』」を見事に実践し、成績を上げた生徒さんの話をさせていただきたいと思います。



その生徒さんは、3点(100点満点)だった数学を50点にしました。

中2の女の子が冬期講習前に、当塾に入塾してきました。

驚くべきことに、その女の子の数学の点数(中2の2学期の定期テスト)は、わずか3点。

他の教科も数学ほど低くないですが、かなり低い点数でした。

お母様にお子さんの状況を確認すると、かけ算の九九も怪しいと言われました。

お母様、その女の子も藁をつかむような心境で入塾されました。

ここでお母さんと約束したことは、

「長所ノート」をしっかりとつけ、お子さんをしっかりと認めてほしい。

ということです。

※「長所ノート」の作成の仕方は、以下を参照ください。↓
https://mbp-japan.com/kanagawa/pega-yk6/column/5110711/
「学力等が伸びるお子様」にするためには・・・誉め育て(コラム)

初めは、お母様は成績を上げるのになぜ「長所ノート」?と思われたと思いますが、こちらがしっかりと説明をして、ご納得いただきました。

そして、授業が始まりましたが、その女の子にとって数学は、まったくわけのわからない「暗号の羅列」みたいなものだったと思います。

授業は、お母様に怪しいと言われた、かけ算の九九の練習から始めました。

前に戻ることを嫌がるお子さんもいますが、この女の子は違いました。

積極的に私の指示にしたがい、黙々とやっていました。

親御さんの『褒め育て』の協力もあり、とても『素直』に講師の指示に従い、『まねる』ことをしてくれました。

寡黙な子だったので、あまり話してくれませんでしたが、「問題が解けること」「分かること」がうれしかったのも成績をあげる要因だったと思います。

また、なんとかできるようになりたいという決意がオーラに現れていました。

この仕事を何年もやっていますが、お子さんの、「わかった時の楽しさ」と「なんとかしたいという気持ち」も重要だと改めて感じました。

そして、もう一つ必要なものがあります。

それは、「正しい指導!」です。(手前味噌になりますが・・・)

この女の子の数学のターゲットを、中3の1学期の定期テスト(6月)にしました。

なぜなら、1学期のテストは計算問題が範囲の大部分であるため、結果を出しやすいと考えたからです。

中2の学年末テスト(2月)で結果を出すためには

時間が足りないことと、

図形の証明がテスト範囲の大部分であるため、結果を出すのは厳しい

と思ったからです。

中3の1学期で結果を出すために下記の様に無駄を省いたカリキュラムにしました。

①小学校の算数
  25マス計算(毎回) ⇒ 2ケタの自然数の単独計算(小数・分数はあえてやらない)

②中1数学
  正負の数の計算 ⇒ 文字と式の計算

③中2数学
  文字と式の計算

④中3数学
  展開と因数分解

そして中2の2学期で3点だった数学の点数が、中3の1学期の定期テストには48点、そして次のテスト(2学期)では、なんと50点を取ってきました!

がんばってくれました!

これは、彼女の『素直さ』『まねること』をしっかり実践したことと、親御さんがしっかりとお子さんを認めた結果だと感じております。

参考にしてください!

この記事を書いたプロ

篠田啓彦

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篠田啓彦(国語専門オンライン学習塾 啓理学舎)

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