説明的文章の要約とは?――国語力を伸ばし、学力全体を高める重要な力
みなさん、こんにちは。
「国語専門オンライン学習塾 啓理学舎」代表の篠田です。
前回の記事では、要約のすべての土台となる「一文要約のコツ」について解説しました。一文をシンプルにする感覚は掴めてきたでしょうか?
※『一文要約のやり方を徹底解説|国語の要約問題が苦手な小・中学生向け勉強法』↓
https://mbp-japan.com/kanagawa/pega-yk6/column/5121410/
目の前の一文を正しく読めるようになったら、いよいよ次のステップです!
今回は、入試の長文を正しく要約するための「3つの必須準備」を解説します。
・キーワード(カギとなる言葉)の探し方
・キーセンテンス(筆者の主張)の見つけ方
・意味段落(文章のブロック)のまとめ方
「長い文章になると、どこを抜き出していいか迷ってしまう……」という人は、ぜひ最後まで読んで実践してみてください!
1. 文章のカギを見つける!「キーワード」を探す3つのヒント
要約文を作る第一歩は、その文章にとって最も重要な言葉である『キーワード』を正確に見つけ出すことです。
『キーワード』を探すときは、次の3つのポイントに注目しましょう。
その前に、説明文の文章構造を大まかに理解していただきたいと思います。
下の図を参照ください。
この文章では、文章の最初(序文)と最後(結論)に『キーセンテンス』があります。
その『キーセンテンス』には『キーワード』が入っています。
また、『意味段落』には、『段落キーセンテンス』があります。
※意味段落:一マス下がって始まる形式的な『形式段落』を同じテーマや内容ごとに複数まとめた段落。
※段落キーセンテンス:意味段落の中で一番言いたいこと。
この辺りをざっくり理解した上で、『キーワード』を探してきましょう!
① 「話題」と「主題」に注目する
話題:その文章が「何について書かれているか」(題名もヒントになります)
主題:その話題について、筆者が「一番言いたいこと(意見・主張)」
「A(話題)について、筆者はB(主題)と考えている」の、AとBに入る言葉が『キーワード』です。
② 2回以上、繰り返し出てくる言葉を探す
筆者が何度も使う言葉は、それだけ重要度が高い証拠です。
※ただし、登場回数が少なくても、読解の決定的な手がかりになる言葉もあります。
③ 読者に「おや?」と思わせる言葉に注目する
「なぜこの場面でこの言葉を使うのだろう?」と疑問を持たせる語句が、筆者のこだわり(キーワード)であるケースがあります。
2. 筆者の主張を見抜く!「キーセンテンス」7つの見つけ方
文章の中で、筆者が最も伝えたいメッセージが書かれている一文(または数文)を『キーセンテンス』と呼びます。
『キーセンテンス』は文章全体の「結論」にあたるため、非常に抽象的な表現になっているのが特徴です。
『キーセンテンス』を見つけるための「7つの手がかり」を味方にしましょう。
① 文章の「最初」か「最後」に注目する
文章の「最初」か「最後」が、一番可能性が高い場所です。
入試説明文の多くは、最初(序文)と最後(結論)に重要な主張が配置されます。
②「一文」とは限らないと知っておく
連続する2〜3文が合わさって主張を作っている場合や、最初と最後で同じ内容を繰り返している場合があります。
これらはセットで『キーセンテンス』と捉えます。
③ 文末や文中の「強調表現」を見逃さない
以下のような言葉の後ろには、筆者の強い主張が隠れています。
「〜である」「〜(な)のである」
「〜べきだ」「〜ねばならない」
「〜が重要である」「〜が大切だ」
「〜とは、」「〜こそ」
④「私」という言葉の周辺を探す
「私は〜と思う」「私は〜と考える」といった主観的な記述の近くに、『キーセンテンス』が集まりやすいです(※「私は」が省略されていることもあるので注意!)。
⑤ 重要な「接続語」の直後を狙う
前の文章を受けて、結論や核心へとはしごをかける接続語に注目します。
・同等(言い換え):「つまり」「要するに」「すなわち」等
・対比(逆接):「しかし」「だが」等
・因果(結論):「したがって」「だから」「結局」等
⑥「問題提起」に対する「答え」の文を探す
文中に「〜だろうか?」という問いかけがあれば、その疑問に対して筆者が自ら出している「答えの文」がそのまま『キーセンテンス』になります。
⑦「逆説(一見間違っているような事実)」を疑う
「一見すると〇〇のようだが、実は××である」という、常識をひっくり返すような記述(逆説)には、筆者の最も言いたいオリジナルの主張が込められています。
3. 応用編:「形式段落」を「意味段落」にまとめるテクニック
ここからは、文章全体をいくつかの大きなブロックに仕分ける作業を行います。
国語の文章には、一マス下がって始まる形式的な『形式段落』と、同じテーマや内容ごとに複数まとめた『意味段落』があります。
要約文を作るためには、いくつかの『形式段落』を1つの『意味段落』にまとめ、それぞれのブロックの要点(=『段落キーセンテンス』)を掴む必要があります。
コツ:仕分けとキーセンテンス探しは「同時」にやる!
「意味段落に分ける作業」と「意味段落内の重要な文(段落キーセンテンス)を探す作業」は、別々にやるよりも同時並行で進めるほうが圧倒的にスムーズです。
説明文の各ブロックは、基本的に以下の3つのパーツで構成されています。
1. 段落キーセンテンス:そのブロックで一番言いたいこと(文章全体のキーセンテンスより具体的)。
2. 裏づけ文:主張を補強するための事実、理由、具体的なエピソード。
3. つなぎ句・文:段落と段落をスムーズにつなぐための言葉。
これらを意識しながら、どこからどこまでが「同じ話(ひとつの『意味段落』)」なのかを区切っていきましょう。
形式段落を「意味段落」に切り分ける4つの判断基準
「どこで内容が切り替わったか分からない」という時は、次の4つをヒントにしてください。
1. 【王道】内容の切り替わり(まとめ・結論のあと)
筆者が一度まとめや結論を述べた後は、次の『形式段落』からガラッと話のテーマ(『意味段落』)が変わることが多いです。
2. 【接続語】で判断する
「しかし」などの逆接や、「ところで」などの転換の接続語がある場所は、『意味段落』の境界線になりやすいです。
3.【類義語】で判断する
同じ言葉や、似た意味の言葉(類義語)が多く使われている複数の『形式段落』は、すべて同じ『意味段落』(ひとまとめ)にグループ分けします。
4. 【指示語】で判断する
次の形式段落の冒頭が「これ」「それ」などで始まっており、前の段落の内容を指している場合、それらの段落は地続きなので同じ『意味段落』にします。
まとめ:準備が整ったら、いよいよ要約文の作成へ!

お疲れ様でした!
今回ご紹介した、
・キーワードを見つけ出す
・7つの法則でキーセンテンスを絞り込む
・形式段落を意味段落にグループ分けする
というステップが正確にできるようになれば、長文要約の事前準備は完璧です。
あとは、見つけた要素をパズルのように組み立てていくだけ。
「内容の仕分けがしっかりできた!」という方は、次の最終ステップ「【実践編】説明的文章の要約文作成方法」へ進みましょう!
「【実践編】説明的文章の要約文作成方法」↓
https://mbp-japan.com/kanagawa/pega-yk6/column/5124149/


