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妊活で漢方を選ぶ理由2「時間がかかると思われるけど」

田之上顕子

田之上顕子

テーマ:鹿児島不妊・妊活漢方の成功の秘訣

漢方薬の2つめのイメージ「即効性がなさそう」について

一言でいうと、漢方薬が即効性がないというのは間違いです。

実際は、服用数分以内に効きます。
たとえば、足がつってどうにかしたい時に飲む芍薬甘草湯。
効き目が次の日では意味がありません。
飲んですぐ効くので、よく使われます。
筋に血液を与えることでつっぱりをほぐしてくれます。
しかし、筋肉のつっぱりは血液不足だけでなく、冷えが関与している場合もあり、
その時は冷えをとる生薬を足さないと効きが悪いです。

漢方は三千年以上も前から仮説と検証を繰り返してきた実践医学です。
抗生物質ができる以前は、人類を最も悩ませた病気、死亡原因の多くは「感染症」です。
その感染症に立ち向かうため実践されてきた医学が漢方です。

感染症治療において重要なことは、原因となるウィルスや細菌が増えるのを早く抑えること、
つまり即効性のある治療法でないといけません。
漢方という医学が淘汰されず今まで続いてきたということは、即効性がある治療法であるということの証明だと思います。

感染症以外の慢性的な症状(食欲がない、からだのだるさ、しびれ、痛み、冷え性など)は、
即効性より不快な症状が起こりにくいカラダになるための体質改善が目的になります。
そういった場合は、服用数分で効果がでるというよりは長い期間をかけて体質を変えていきます。
血液の赤い成分である赤血球も全部生まれ変わるのは120日かかると考えられています。
つまり体を構成する細胞を元気なものに変えるにはそれなりの日数がかかります。
表面的な症状でなく根っこの体質を改善していく漢方薬が即効性がないというのはそういうことになります。

では、不妊についてはどうでしょうか。
2013年に不妊漢方を服用し妊娠された方(直近より100例)を集計したデータがあります。
妊娠までの治療期間は平均10ヶ月でした。
「やっぱり長い!」
と感じますよね。できれば1,2か月で効いて欲しいですもんね。

では、現代医学での治療なら即効性があるのかみてみましょう。
不妊治療により妊娠した26~46歳女性へのインターネット調査(回答数926) の全国平均のデータがあります(株式会社バズラボ調べ)。
それによると、妊娠までの治療期間は平均25か月でした。

これらを比較すると、
漢方は体質改善が目的なので相応の時間はかかりますが、
不妊治療よりも特別に時間がかかるわけではないと理解していただけると思います。

次は、漢方薬のイメージ3つめ「効くか分かりにくい」について書かせていただきます。

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田之上顕子
専門家

田之上顕子(薬剤師)

有限会社ナイスファーマシー さつま薬局

20年以上〝子宝アドバイザー”として不妊の悩みに向き合う、「バルトリン腺疾患」専門の漢方薬剤師。豊富な相談実績から、無理のない体づくりと心の重荷を降ろす取り組みをサポートします。

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