歯と栄養
暑い夏は酢っぱいものや、果実酢の炭酸割が欲しくなります。しかし、濃すぎる酢は身体に悪影響を及ぼすことがあります。
歯への影響
う蝕、酸蝕症があります。酸蝕症はコーラ飲料やスポーツ飲料をはじめ多く存在する酸性飲料や、ビタミンC摂取に代表されるアスコルビン酸などの摂取が原因です。欧州の報告では炭酸系の飲料をほぼ毎日摂取する4~6歳児の乳切歯群の唇面の有病率は、1993年調査時の18%から1996/1997年の38%に増加傾向とのことです。う蝕、酸蝕症はいずれも酸関連疾患であり、う蝕に関連する代表的な酸は飲食物由来の場合は柑橘類等の果物、梅、食酢などです。果実酢を使った炭酸飲料を毎日飲用するのは控えたほうがよいかもしれません。
食道への影響
また食道炎という病気を引き起こすことがあります。
対策
酸性食品や飲料の摂取直後には水でのうがいや洗口による「酸の希釈」お茶・牛乳など中性領域に近い飲料や食品の摂取による「酸の中和」も良いようです。
酢は適切に薄めて、適量を飲むようにしましょう。
酸蝕症とブラッシング 食後30分間、ブラッシングを避けることの是非
う蝕と酸蝕症にかかわるブラッシング
歯界展望 (0011-8702)124巻4号 Page748-754(2014.10)