メタボリックシンドロームとマグネシウム
マグネシウムと睡眠
脳から分泌される睡眠ホルモンであるメラトニンの原料はセロトニンであり、そしてセロトニンはマグネシウム、ビタミンB6、ナイアシンの存在下でトリプトファンから合成されます。セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、ドパミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをしています。またセロトニンが不足するとストレスや疲労、イライラ感、意欲低下、うつ症状、不眠といった症状がみられます。つまりマグネシウムが不足すると結果として睡眠ホルモンであるメラトニンに影響がでるのです。
実例
リンゴ酸およびマグネシウム含有サプリメント摂取により、いびきを自覚する健常成人のいびき軽減効果および睡眠の質への有効性の検証がされています。リンゴ酸およびマグネシウム含有サプリメントを4週間摂取することにより「日中覚醒困難」の要素の有意な低下や「抑うつ-落ち込み」の尺度の有意な低下がみられました。いびきを自覚する健常成人男性の総合的な睡眠の質の向上および抑うつ・落ち込み気分の改善が示唆されています。
マグネシウムは精神の安定や睡眠に関係するホルモンの生成にも関わっており、欠乏するとさまざまな悪影響がみられます。日常的に摂取を心がけましょう。
一般的な不眠についてはこちらもどうぞ
https://mbp-japan.com/kagoshima/aitokukai/column/5104487/
リンゴ酸およびマグネシウム含有サプリメントの摂取がいびきを自覚する健常成人の睡眠の質に与える有効性 プラセボ対照・二重盲検・ランダム化・並行群間比較試験
新薬と臨牀 (0559-8672)68巻8号 Page1004-1018(2019.08)