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たまごの栄養

上村徳郎

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完全栄養食品といわれる「たまご」。その栄養についてです。

ビタミンD

まずはビタミンDです。腸管からのカルシウムやリンの吸収を高め、骨へのカルシウムの沈着を促進するビタミンDは2割摂れます。しかも、まだ確立していない部分もありますが、ビタミンDには血圧との関係や直腸がんや前立腺がん、1 型糖尿病のような自己免疫疾患の抑制、ナチュラルキラー細胞やマクロファージの活性化によるウイルスや細菌感染の抑制、高齢者の転倒予防、認知症やうつの改善効果、妊娠率や男性機能向上など数々な効果の研究が行われています。

リゾチーム

卵白中のリゾチームは殺菌力があり、免疫力も上げるので以前は風邪薬にも配合されていました。昔から「風邪には玉子酒」といいますよね。

Lサイズの卵一個(64g)で一日に必要な栄養素をどのくらい摂取できるか

タンパク質 1割以上
鉄(貧血予防など)約15%
亜鉛(味覚や皮膚、粘膜に重要)1 割弱
ビタミンA(視覚や皮膚、粘膜を健康に保ち、成長を促進する)1 割強
ビタミンB2(脂質代謝を促し、成長を促進する)及び
ビタミンB12(神経系の働きを正常に保ち悪性貧血を防ぐ )約2割
ビオチン(皮膚や粘膜を健康に保つ)3割弱
ビタミンE(コレステロールや細胞膜の酸化を防ぎ善玉コレステロールを増やして血液をさらさらの状態に保つ)1 割
カルシウム(骨や歯などの原料)約 5%
葉酸 1 割

エネルギー 一日の必要量のたった4%

低カロリーで栄養はほぼ完ぺきな「たまご」。積極的に摂取したいですね。ただしビタミンCと食物繊維は含まれていませんので、ビタミン Cを果物などで、そして食物繊維は豆類や根菜類などで追加しましょう。

知っていますか?千葉県とヨウ素,千葉大学とヨード卵の関係! 
ヨウ素からコレステロール,卵の健康効果まで
日本糖尿病教育・看護学会誌 (1342-8497)24巻1号 Page65-68(2020.03)

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上村徳郎
専門家

上村徳郎(内科・腎臓内科医)

医療法人愛徳会 上村内科クリニック

内科・腎臓内科の治療を専門にさまざまな病気の要因となる生活習慣病の予防にも力を入れています。生活習慣病に関わる食生活や栄養の見直しを予防の基本とし、食事法などをアドバイス。テレビ番組などの医療監修も。

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