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トランス脂肪酸の影響

上村徳郎

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テーマ:トランス脂肪酸

トランス脂肪酸はマーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、揚げ油などから加工食品、菓子類と幅広く使用されている物質です。身近なものに多く使われていますが、健康には悪影響があると考えられています。

心臓病のリスク

トランス脂肪酸を摂りすぎると、冠動脈性心疾患のリスクを高めると考えられています。

脂質代謝系への悪影響
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させる
HDLコレステロール(善玉コレステロール)を低下させる
血管炎症の促進、内皮細胞の機能不全の誘発



妊婦、授乳期、子どもへの影響

母体の食事由来のトランス脂肪酸は、成長しつつある胎児に転送されることも明らかにされています。妊婦が摂取したトランス脂肪酸は成長期の胎児に移行してLDLコレステロールの増加やHDLコレステロールの低下、炎症性マーカーの上昇という成人と同じような悪影響を及ぼすのです。

糖尿病のリスクにも

トランス脂肪酸はインスリン感受性に関連する遺伝子発現を変化させることで 2 型糖尿病のリスクとなるという報告があります。しかも、これは妊娠期の胎児でも同様に考えられており子供にも影響するのです。

自分が普段食べているもので、トランス脂肪酸について考えてみましょう。

食品中の危害要因による問題とその対応 予防と治療 飽和脂肪酸やトランス脂肪酸摂取による健康への影響
小児内科 (0385-6305)51巻9号 Page1289-1293(2019.09)

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上村徳郎
専門家

上村徳郎(内科・腎臓内科医)

医療法人愛徳会 上村内科クリニック

内科・腎臓内科の治療を専門にさまざまな病気の要因となる生活習慣病の予防にも力を入れています。生活習慣病に関わる食生活や栄養の見直しを予防の基本とし、食事法などをアドバイス。テレビ番組などの医療監修も。

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