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コラム

更年期障害とプラセンタ注射

2021年9月13日 公開 / 2022年10月9日更新

テーマ:更年期

コラムカテゴリ:医療・病院

コラムキーワード: 更年期障害 治療更年期障害 対策

閉経(卵巣の活動性が消失し月経が永久に停止した状態)前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といい、更年期障害とは更年期に現れる様々な症状のことをいいます。卵巣機能の低下、社会的な環境、心理的因子が複雑に影響し、ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗などの血管運動神経障害や頭痛、不眠、憂うつ、意欲の低下、気分の落ち込みなどの精神神経症状が特徴的です。また肩こり、腰痛、関節痛、手足のしびれ、疲れやすさなど多くの症状を呈します。
更年期
更年期障害の特徴は症状が多彩なことですが、これらが他の病気による症状ではないことを確認し、十分な問診を行うことが重要です。その上で生活習慣の改善などを行い、改善しない症状に対しては薬物療法を行います。薬物療法にはホルモン補充療法、漢方薬、向精神薬などがありますが、もう一つの治療法としてプラセンタ注射があります。

プラセンタ注射の有効性を検討した報告です。
41症例でプラセンタ注射を1日おきに1週間3回、2週間皮下注射しました。その結果、著効(よく効いた)が26例有効が11例やや有効が3例、無効が1例で悪化した症例はありませんでした。また41例すべてで「副作用なし」でした。投与前後の血液検査においても異常は41症例全例で認められなかったとのことです。またホルモン補充療法では効きにくいことがある冷え、抑うつ不安などの精神症状に対してもプラセンタ注射は効果が認められたとのことです。

更年期障害に対する"JBP Plamon"の有用性 
薬理と臨床 (0917-3994)15巻5号 Page561-569(2005.09)

この報告では「副作用がなかった」ということが、とても重要なことだと考えます(プラセンタ注射はヒト胎盤を原料としています。検査で感染症の陰性は確認されています。また本剤によると思われる感染の報告はありません。しかし理論的な感染の可能性は完全には否定できませんのでヒト胎盤由来医薬品の使用後は献血ができなくなることには注意が必要です。また注射部位の疼痛、発赤、出血斑などはおこることがあります)。プラセンタ注射(メルスモン)は1956 年に承認された医療用医薬品であり、長年にわたり使用され続けている安全性の高い注射です。更年期障害で45歳~59歳までの方は保険適応があり、それ以外の方も自費で注射が可能です。

更年期障害でお悩みの方や、安全な治療を望まれる方は是非ご相談ください。

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